2/22-2/26の世界市場は、日米中共に堅調な経済を背景に確りとした展開か。
米国株は経済、企業業績ともに概ね好調で上値余地を探る展開を想定。決算発表を終えたS&P500構成銘柄の82%が市場の利益予想を上回る決算を発表。加えて、週末には追加経済対策の下院での採決が予定されており期待感が相場を支えることになると予想する。
日本では日経平均が30年半ぶりに3万円の大台を突破し、いったんは達成感も出やすい状況か。今後は東証マザーズ指数など、出遅れ感が出てきたと思われる新興株式市場の水準訂正が期待できそうだ。
中国株は、世界的な金融緩和を背景に確りの展開を想定。金融緩和は主要商品指数のCRB指数を押し上げているようで、それに伴い生産者物価指数の上昇も想定される。生産者物価指数は鉱工業部門の税引前利益と連動性がありそうで、税引前利益や株価水準の押し上げに繋がりそうだ。
(2/18記 投資調査部 藤本)
【日本株投資戦略】過剰流動性相場に業績改善要素が加わるとみる
2/22-2/26の日本株式市場は、上値余地を探る展開を想定する。このところの株価上昇は、海外投資家による買いと思われる。その背景には世界的な景気回復を見据え、世界経済の景気敏感株とされる日本株を買おうとする動きと言えようか。短期間に上昇したことから過熱感が意識されやすく、利益確定売りが出やすい水準にあると思われるが、このところの相場上昇で買いそびれた投資家は多いと思われ、下値は堅いと見る。
日本では2/14に、米製薬大手ファイザーなどが開発した新型コロナのワクチンが特例承認された。ワクチン普及による景気回復への期待感も投資家心理を上向きにするだろう。
日経平均の予想PERは1月に一時26倍台まで上昇したが、その後は4-12月期決算発表が本格化し、通期の業績予想を上方修正する企業が多かったため低下。日経平均が30年半ぶりの30,000円台に乗せる中でもPERに基づく割高感は逆に後退した。これまでの過剰流動性相場に業績改善要素が加わることで相場は強化されることになろう。
(2/18記 投資調査部 大塚)