【世界市場の見通し】日米共に確りの一方、中国は若干の調整か
2/15-2/19の世界市場は、日米が好業績等背景に確り、一方中国では市場金利上昇への警戒感から調整か。
米国株は需給環境改善から引き続き確りの展開か。10年債利回り上昇が気になるが、実質金利は依然として-1%近辺で推移し緩和的な金融環境が続く。また、景気は回復に向かいつつあるが、バイデン政権の安定等政治的な要素を踏まえると引締めには動きにくいだろう。
日本では公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が2/5、2020年10-12月期の運用状況を発表。収益額は10兆3528億円で、その内、国内株式の収益額は4兆6517億円だった。
中国株は、市場金利の上昇や小売売上の不振の可能性から、調整気味の展開を想定。一部商品市況が再び上昇していることから、人民銀行が再度市場金利の高め誘導に動く可能性に留意したい。
(2/10記 投資調査部 藤本)
【日本株投資戦略】経済正常化のその先を織り込む場面か
2/15-2/19の日本株式市場は、利食い売りをこなしながら上値余地を探る展開を想定。米国の大型追加経済対策の成立期待や国内の新型コロナの新規感染者数の減少を背景とした経済活動の正常化期待、加えて改善傾向にあると思われる企業業績が株式市場を支えよう。
2月半ばで決算発表がほぼ一巡。今後は来期を見据えた銘柄選別が進むものと思われる。日本企業を取り巻く収益環境は依然として厳しいと思われるが、堅調なバリュー株の動きからは明るい兆しも見て取れそうだ。その一方でグロース株が調整含みの展開となっているが、売り一巡後に相場がファンダメンタルズを評価する流れとなれば、再度好業績グロース株を見直すことになると考える。下値を丁寧に拾う戦略が有効になろう。
日経平均で語られることの多い日本株だが、市場全体の値動きを表すとされるTOPIXは2/10、昨年来高値を更新。終値で1991年6月以来の高値水準まで上昇した。経済正常化のその先である成長や拡大を織り込む場面か。
(2/10記 投資調査部 大塚)