【世界市場の見通し】方向感を探る展開を想定
11/23-11/27の世界市場は方向感を探る展開か。
米国株はワクチン開発進展を受けた踏み上げの一巡後は落ち着き処を探る展開か。12/8の「*セーフハーバーデー」に向け大統領選挙の訴訟も本格化が予想され民主・共和両党の対立先鋭化から経済対策を巡る協議の難航が予想される。S&P500が既に史上最高値圏にあることから、一旦利食い等も入ってくると思われる。
日本では年末にかけて新興市場を中心に新規上場(IPO)ラッシュになる見込み。今後約1カ月間に、26社が上場する予定(11/19時点)。マザーズ指数は調整含みの展開だが、調整一巡後は見直される場面となろう。
中国市場はまちまちの展開か。対ドルで6.5元台まで元高が進行しており、18年の6.2元台も意識されよう。元高による収益悪化懸念から輸出企業の株価の上値が重くなりそうだ。一方、内需系企業には好材料と考えられ、金融株等の比率の高い上海総合指数は比較的確りとした展開か。
*セーフハーバーデーとは選挙人選出の期日
(11/19記 投資調査部 藤本)
【日本株投資戦略】利食い売り想定も、押し目は買いで臨みたい
11/24-11/27の日本株式市場は、値固めの展開を想定する。国内企業の決算発表が一巡したことで、日米中の経済動向や内外の新型コロナ感染状況等をにらみながらの展開となろう。このところの株価急騰で過熱感を意識する投資家も多いと思われ、利益確定の売りに押される場面も予想される。確かに日経平均は約29年ぶりの高値にあるが、そのPBR(株価純資産倍率)は1.17倍(11/18)にとどまっている。一方、TOPIX(東証株価指数)は依然として1月に付けた年初来高値を下回る水準。指数構成銘柄や算出方法等の違いによるものと思われるが、ワクチン開発による経済正常化期待等を背景とした景気敏感株の見直しがTOPIXを押し上げると考える。よって押し目は買いで臨みたい。
日銀は11/13、指数連動型ETFの買い入れを行った。規模は前回(701億円)同様だった。市場では日経平均が25,000円台に回復したことで減額するのでは、との声もあったもよう。市場の警戒感は和らぎそうだ。
(11/19記 投資調査部 大塚)