10/19-10/23の世界市場は確りとした展開を想定。
IMF「世界経済見通し」が公開された。想定を上回った2QのGDPや中国経済の急速な回復、3Qに景気回復が加速する見通しであることを背景に、世界のGDP成長見通しを0.8%pt引き上げている。特に米国は3.7%pt引き上げとなり、主要国中で最大となった。
米国株はバイデン大統領誕生を悪材料視する向きは予想外に少なく、寧ろ財政出動が通りやすくなるとの見方から確りとした展開か。また主力企業の決算発表があり、内容次第では上値を探る展開も想定したい。
日本株は決算発表を前にボックス圏での動きとなっているが、業績回復や追加経済対策への期待が相場を下支えしよう。一部報道によれば、菅首相は11月にも対策の策定を指示する模様。動向に留意したい。
中国は3QのGDPは前年比で5.5%成長が見込まれることに加え、「5中全会」への期待もあり、強気の見通しを維持したい。
10/19-10/23の日本株式市場は、利食い売りをこなしながら上値余地を探る展開を想定する。米国株式市場に続き、日本も本格的な決算発表シーズンに突入する。ちなみに決算発表の最初のピークは10/30(金)の396社(QUICK調べ)となる見込み。国内に手掛かり材料の少なかった日本株だが、今後は決算が開示されるにつれ、株式市場は個別銘柄の実績と予想を織り込んで行くことになろう。
新型コロナが世の中に与えたインパクトは大きく、日本でもデジタル化の動きが一段と加速しそうだ。例えばテレワークは場所や時間の制約を受けない働き方として、定着し始めたように思われる。コロナ後は、単にコロナ前の状態に戻ることではなく、より生産的な社会が構築されることになりそうだ。ハイテク株や関連指数の上昇は、構造変化を敏感に感じ取りながら、その成長に対する期待を織り込む流れであろう。多少の過熱感はあろうが、中長期的なトレンドを形成して行くものとみるべきだろう。