6/15-6/19の世界市場は、概ねどの市場も調整局面とみられるが、そこは買い場の提供と考える。
主要株式市場は、コロナ禍からの回復を期待し、3月を底に急ピッチで上昇を続け、徐々に高値警戒が出ていた。6/10の米FOMC(連邦公開市場委員会)後から、米国では景気や新型コロナ第2波に対する懸念が高まり、米株価先物指数が下落、他市場も追随した。軟調な地合いは6/15-6/19の週も継続するとみられる。ただ、中国本土市場は、欧米市場の影響を受けにくいため、下落率は小幅にとどまるとみられる。
その後については、世界的に景気回復期にあり、かつ、各国政府がコロナ禍を乗り越えるために財政並びに金融支援を積極的に行っているため、株価は再び上昇基調に戻ると見込まれる。調整局面は買い場の提供と考える。
6/15-6/19の日本株式市場は、落ち着きどころを探る展開を想定する。
日経平均は6/8に終値で心理的な節目である23,000円の大台を回復した。日経平均は昨年11月から今年2月まで約4カ月にわたって23,000円から24,000円のレンジでもみ合いながら年初来高値を付けたという経緯がある。よって、ここからは戻り待ちの売りや利益確定売りが意識されやすくなると考える。海外株式市場の動向にも留意したい。
もっとも、弱気になる必要はないだろう。日銀の積極的な流動性の供給と政府の財政出動がベースにあることから、押し目は買い場となろう。もみ合い場面は、上昇エネルギーを蓄積している状態と捉えたい。
足もとの景気や業績に対する懸念は、経済危機よりも政策期待に結び付きやすいと考えられ、相場を押し上げる方向に働きそうだ。