個別銘柄ベースで相場が動く場面か
10/15-10/18の日本株式市場は、引き続き不透明な外部環境を意識し、神経質な展開となりそうだ。
なお、10/14(月)は「体育の日」の祝日のため日本株式市場は休場となる。よって、米中閣僚級協議の結果を受けた米国市場の動向を受けてのスタートとなりそうだ。
日本株式市場は10月下旬頃から本格的な決算発表(主に3月決算企業の中間期など)シーズンに突入することになる。しばらくの間、個別銘柄ベースで相場が動く場面が多くなると予想する。よって、物色対象は決算発表を吟味しながら、ポジティブ・サプライズ銘柄や今後も好業績が期待できる銘柄群となるだろう。加えて、今回の決算発表の場合は業績底打ちから回復が見込める銘柄と思われる。
また、決算発表と同時に発表されることの多いと思われる自社株買いにも注目したい。自社株買いは、株式市場から自社の株式を購入してその株式を消却することで、1株当たりの利益が高くなる。自社の利益の一部を株主に支払うのと同じ効果となるため、配当と同様に株主還元策の一つとされている。もっとも、購入した株式を消却するか否かは企業側に任されており、会社が「金庫株」として株式のまま保有する場合もあるので、注意が必要だ。
企業が自社株買いを実施するその他の理由としては、自社の株価の水準にもあると考える。経営者が足もとの自社の株価が企業価値に対して割安であると考える場合、そのアピールになると言えよう。
9月景気ウォッチャー、駆け込み需要の影響が
内閣府は10/8、9月の景気ウオッチャー調査を発表した。景気の現状判断DIは前月から3.9pt上昇の46.7となった。上昇は2カ月連続。家電量販店や百貨店などでの駆け込み需要が景況感を押し上げたもよう。
一方、景気の先行き判断DIは前月から2.8pt低下し、36.9に。3カ月連続で低下。消費税率引き上げや海外情勢等に対する懸念があるようだ。
(10/10記 マーケット支援部 大塚)