利食いをこなし、徐々に上値を指向か
9/17-9/20の日本株式市場は、利益確定の売りをこなしながら、徐々に上値を指向する展開を想定する。
なお、来週9/16(月)は「敬老の日」の祝日のため日本株式市場は休場となる。
9/17-18には米連邦公開市場委員会(FOMC)、そして9/18-19に日銀金融政策決定会合が開催される予定。これら重要イベントの内容を確認したいとする投資家が増えそうで、来週央から末にかけて様子見気分が強まる場面もありそうだ。
投資家が悪いニュースを良いニュースと捉える余裕が株式市場に戻りつつあるようだ。9/8に発表された中国8月の貿易統計(ドル建てベース)で、輸出額は前年同月比1.0%減少し、事前予想を下回った。米国向けの落ち込みが大きかったもよう。これまでは「世界的な景気減速を懸念」との理由から売りで対応することが多かったと思われる株式市場だが、足もとは金融緩和や財政刺激策への期待から買い材料に変化しているようだ。
物色対象は好業績が期待される銘柄となろう。時期的には9月の中間期末を控えて配当利回りに着目した買いも有効か。
ただ、足もとの予想配当利回りが高くても、減益見通しの銘柄は減配を発表する可能性がある点には留意が必要となろう。そのリスクを避けるため、業績見通しのチェックを行いたい。
景気ウォッチャー、先行き判断DIは低下
内閣府は9/9、8月の景気ウォッチャー調査を発表した。3カ月前と比較しての景気の現状判断DI(季節調整値)は前回(7月調査)から1.6pt上昇の42.8となり、4カ月ぶりの上昇に。一方、2-3カ月先の景気の先行き判断DI(季節調整値)は、前回から4.6pt低下の39.7となり、2014年3月の33.5以来5年5カ月ぶりの低水準に。
内閣府は先行きについて、「消費税率引き上げや海外情勢等に対する懸念がみられる」とした。今後、それなりの対策が必要になるのではないか。
(9/12記 マーケット支援部 大塚)