引き続き、神経質な展開か
5/20-5/24の日本株式市場は、引き続き米中貿易交渉の行方を睨みながら、神経質な展開となりそうだ。
米中の貿易を巡る対立が激しさを増し、リスク回避の売りが膨らんだもよう。日経平均は一時21,000円の大台を割り込む場面があった。もっとも、テクニカル的には短期的に売られ過ぎとの内容を示す指標も出始めている。また、バリュエーション面からも評価できそうだ。ムードに流されない冷静な対応が必要と考える。
3月決算企業の決算発表がほぼ終了した。日経新聞の集計(5/15時点)によれば今期(2020年3月期)の純利益は前期(2019年3月期)比1.5%減の予想となっている。
大幅な減益見通しを発表する企業も散見されるが、全体的に見れば市場予想並みにとどまっており、想定内と言えそうだ。例年、各企業が予想する期初の通期業績見通しは保守的な内容になりやすいと思われ、過度に悲観することはないだろう。
成長企業への関心、徐々に高まろう
4/25にグッドスピードとトビラシステムズが東証マザーズに上場して以降、一時中断していたIPO(新規上場)が、約1カ月ぶりに5/30のバルテス(東証マザーズ上場予定)から再開となる(5/16時点)。
久々のIPOとなることから個人投資家を中心に注目を集めそうだ。今後、徐々に新興株式市場や成長企業への関心が高まることになると考える。
2019年1-3月期GDP、5/20発表予定
5/20(月)に日本の2019年1-3月期GDP(国内総生産)1次速報値が発表される予定。QUICK集計(5/14更新時点)の実質GDP(前期比年率)の予測中央値は-0.3%となっており、前回(2018年10-12月期、同+1.9%)から大きく減速する見込み。米中貿易摩擦による影響が現れそうだ。
(5/16記 マーケット支援部 大塚)