ムードが急変するリスクは確かにあるが
5/7-5/10の日本株式市場は、決算発表を受け個別物色の展開となりそうだ。
4/27から始まるGWは10連休。その間、4/30-5/1には米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、5/3には米雇用統計が発表される予定。中国の経済統計も4月末から5月初旬にかけて相次ぎ発表されることから、市場のムードが急変するリスクは確かにあるだろう。
もっとも、英国のEU離脱問題や米中通商問題への警戒は一時に比べ弱まったと言えよう。よって、外部環境を過度に懸念する必要はないと考える。また、連休中に米主要株価指数が最高値を更新している可能性もない訳ではないと思われ、上振れリスクにも留意したい。日経平均の出遅れ感は依然として残っていると言えそうで、「持たざるリスク」が意識される場面もありそうだ。
今期業績予想は下期の変化に注目
日本でも3月決算企業を中心に、本格的な決算発表シーズンに突入した。最も重要なポイントは、今期(2019年度)の業績を企業側がどのように予想しているかという点になるだろう。
前期(2018年度)の業績、そして今期の業績予想に関しては、4/1に発表された2019年3月調査の日銀短観が参考になりそうだ。大企業(全産業)の2018年度の経常利益は前年度比1.4%減、そして2019年度のそれは同1.3%減の予想となっている。
不透明だった外部環境の影響もあり控えめな予想になっている印象か。投資家の期待もそれほど強くなく、既に悪材料として株価に織り込まれている可能性もありそうだ。なお、2019年度の業績予想を見るに当たっては通期だけを見るのでなく、上期と下期に分けて、その変化を確認したい。
(4/25記 マーケット支援部 大塚)