新年度入りも、やや困難な状況か
4/1-4/5の日本株式市場は、世界景気の先行きなど不透明な外部環境を意識しながら、神経質な展開となりそうだ。
来週は名実ともに新年度入りする日本株式市場だが、英国の欧州連合(EU)離脱問題の行方、米中首脳会談の開催時期など、現時点で先行きを見通しにくい材料が多く、やや困難な状況か。4月末から始まる日本株式市場の10連休も、この先見送り材料になる可能性があろう。日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は3/25に一時20ptを上回る場面があった。来週も先物主導で投機的な売買が株式市場をかく乱する可能性があり留意したい。
もっとも、欧州の景気問題にしろ、米経済指標にしろ新しい材料ではなく、楽観ムードが続いていた反動が出たと思われ、過度に警戒する必要はないだろう。突っ込み場面は買いと考える。
4/1には平成に代わる新たな元号が発表される。祝賀ムードの高まりが予想され、日本株式市場を支える場面もありそうだ。
日銀短観、悪化の見通し
4/1に日銀から2019年3月調査の短観が発表される予定。
大企業・製造業の業況判断指数(DI)の「最近」は14%ptとなる予想(QUICKが集計した予測中央値)で、前回2018年12月調査(19%pt)から5%pt低下する見込み。
一方、大企業・非製造業の業況判断指数(DI)の「最近」は22%ptとなる予想(同)で、こちらも前回調査(24%pt)から2%pt低下する予想。
中国をはじめとする世界経済の変動が、製造業中心に日本企業の景況感にどのような影響を与えたかを確認したい。3月決算企業の業績を予想する上でも、重要な手がかりとなりそうだ。
(3/28記 マーケット支援部 大塚)