今週の株式市場見通し日銀、機動的な追加金融緩和策で強力に金融緩和を推進へ(10/12〜10/15)
日銀は10月4・5日の金融政策決定会合で、追加の金融緩和策を決定した。具体的には、(1)無担保コール翌日物金利の誘導目標を「0.1%前後」から「0.0〜0.1%程度」へ引き下げる、(2)「中長期的な物価安定の理解」に基づく時間軸の明確化(物価上昇率が1%程度になるまで実質ゼロ金利政策を継続することを明確にする)、(3)「資産買入等の基金」創設を検討する、ことにより日銀は金融緩和を一段と強力に推進する。
すでに超低水準である政策金利を引き下げることによる効果は限られるかもしれないが、日銀が資産買入れのための基金(5兆円程度)を創設し、ETFやREITの買入れまで踏み込んだことはサプライズであり、評価に値しよう。ETFやREITの買入れ規模は、0.5兆円程度と思われる。加えて、長期国債(日銀券ルールとは別枠)と国庫短期証券を3.5兆円程度買入れることも予想を超えた対策と言えよう。白川総裁は金融政策決定会合後の会見で「必要なら規模の拡大も考えている」と述べており、基金の増額も期待されるところか。円高克服、デフレ脱却のために、やる気を見せた今回の日銀の決定は、株式市場にとってもポジティブ・サプライズであった。今後は政府による経済対策や「新成長戦略」の早期策定・実施に関心が集まろう。
10月第3週の相場見通し ― 強含みの展開を想定
10月第3週の株式市場は強含みの展開を想定する。日経平均は9,400〜10,000円前後の値動きとなろう。引き続き、為替動向に左右されやすい展開が続くと予想されるが、為替に急激な変動があった場合には介入が実施されると思われ、過度に反応する必要はないだろう。押したら買いのスタンスで、好業績予想銘柄を仕込みたい。
日本よりも一足速くスタートした米企業の7−9月期決算が本邦企業の業績を予想する上で重要なポイントになろう。日経平均は足もと直近の高値近辺でもみ合いとなっているが、東洋証券では4−9月期(中間)決算で、ややしぼみかかった通期業績に対する上方修正期待が膨らむ場面で株価は上昇トレンドに転じると考えている。円高が業績に与える影響を考慮する必要もあるが、新興国をけん引役とした世界経済の成長は続いており、販売数量増などの増収効果やコスト削減の取り組み継続等によってカバーされる部分も相当程度あるのではないか。物色対象としては、世界経済のけん引役である中国、そしてアジア新興国に関連する銘柄が挙げられよう。また、現在の堅調な国際商品市況の動向に鑑み、貴金属や非鉄金属に関連する銘柄にも注目したい。
(10/7記 情報部 大塚)
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