今週の株式市場見通し中長期的な投資の観点からは時機を得た株式投資のエントリーポイントか(10/4〜10/8)
日経平均は9,500円をはさんでの展開となった。9月安値から値幅で約1,000円上昇した後だけにテクニカル面では騰落レシオなどに過熱感も出始めており、一服が必要な場面と思われる。
企業業績は今・来期ともに堅調な予想となっているにも関わらず、リスクを回避しようとする投資家が多く、株価は7月末から9月月初にかけ調整した。株式相場が調整した背景には、米景気の悪化(後退)懸念や為替の急激な円高等の悪材料があったと思われる。もっとも、(1)米景気は減速したとしても後退する状況にはないと考えられること、(2)政府と日銀が9月15日に為替市場で円売り介入を実施、過度な変動を許容しない姿勢を示したこと、等これまで懸念された要因は解消される方向にあると考える。為替介入を直接的なきっかけとして株式相場のトレンドも変化したと考えられ、株価は戻りを試す動きが継続しよう。日本株は依然として、バリュエーション面から割安な水準にあると考えられる。
東証1部全銘柄のPBRは前期(10年3月期)実績ベースで1.07倍(9/29現在)あり、リーマン・ショック後の09年1-3期の水準に再度接近している。今後の為替動向などに若干懸念は残るものの、今・来期の業績は増収増益予想であり、解散価値近辺まで売り込まれる理由は見つけにくい。中長期的な投資の観点からは時機を得た株式投資のエントリーポイントと言えるのではないか。
10月第2週の日経平均は9,300〜9,900円前後の値動きを想定する。日本においては3月決算企業の中間決算の発表を10月末に控え、業績修正の発表が出始める時期となる。一方、米国では7-9月期決算が一足先に始まることから、株式市場の関心はやや落ち着きを取り戻した為替相場から企業業績へシフトする可能性があろう。物色対象としては、外部要因の影響を受けにくい内需関連の高成長が予想される銘柄などに注目したい。10月からのたばこ増税や羽田空港の新国際線ターミナル開業(10月21日予定)に関連する銘柄が投資家の関心を集める可能性があろう。
日銀が9月29日に発表した9月の企業短期経済観測調査(短観)で、大企業製造業の業況判断指数は足もとの堅調な景気を反映し+8となり、市場予想を上回った。もっとも、3カ月後の先行きについては円高が進行していること等もあり−1となり、予想を下回った。注目された大企業製造業の2010年度下期の想定為替レートは1ドル=89.44円で、前回(6月調査時点は下期を90.16円と想定していた)に比べやや円高に変更されたが、現在のレートを考慮すれば厳しい環境と言えよう。10月4・5日に開催予定の日銀金融政策決定会合での追加金融緩和策が期待されるところか。
(9/30記 情報部 大塚)
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