「完全自動運転」は実現するのか
最近、そうした現状に風穴を開けそうな動きが遠く欧州のドイツで見られた。今年5/21にドイツ連邦議会(下院)、5/28にドイツ連邦参議院(上院)により「ドイツ道路交通法と自賠責保険法を改正する法律案」が可決された。これによって、ドイツでは特定分野に限定して2022年にもレベル4の自動運転車が公道を走れるようになる見込みとなった。
同法案では、シャトル交通サービスや自動運転ミニバス、ハブ・トゥ・ハブ交通(複雑な場所のみ運転手が走行し、高速道路等は自動運転を行う方式)、オフピーク時のニーズに応じたサービス、ラストワンマイルの人やモノの輸送、自動バレーパーキング(運転手の代わりに無人且つ自動で車を駐車させること)といった特定分野で、レベル4の走行を可能としている。交通の一定割合をレベル4の自動運転が占めることになりそうで、ドイツでのこの動きは、世界の先行事例となりそうだ。
完全自動運転が発掘する潜在需要
(マーケット支援部 山本)