米年末商戦始まる
米年末商戦が今年も始まった。一部調査によれば、米国で年末商戦の開始を告げる「ブラックフライデー(11/29)」ではオンライン販売が74億ドルと、過去最高を記録したようだ。また、同日のスマートフォン経由の購入額は29億ドルと、これまた過去最高を記録。一部ではアクセスが予想以上に集中したことによるトラブルも相次いだ様子。
ちなみに、12/2の「サイバーマンデー(ネット通販で大幅値引きする日となる感謝祭翌週の月曜日)」の売上高は94億ドルと前年比約20%増加し、これまた過去最高を記録したとのこと。「25-34歳」の若年層の消費が際立ったようだ。
お得に盛り上がる
米年末商戦では、幅広い製品等が値引かれて販売され、消費者がお得に欲しい商品を求めることができる模様。今年の年末商戦に関する一部調査によれば、ブラックフライデーには家電(9%)やスポーツ用品(6%)が、12/1には玩具(32%)やコンピュータ(18%)が、サイバーマンデーにはテレビ(19%)が、感謝祭明けの火曜日であるGiving Tuesdayには家具・寝具(10%)やリフォーム工具(6%)が、12/27には電子製品(27%)が値引きされるとのこと(カッコ内のパーセンテージは平均値引き率)。
米国で中間層以上の資産効果が高まっているとの指摘が根強く、消費マインドは上向いていることが考えられる中での値引きは、年末商戦の盛り上がりを過去最大規模に押し上げるものとして、非常に注目できそうだ。
ちなみに、米年末商戦を巡る熱狂は、広くSNS上でも確認できたとのこと。TwitterやFacebook上では、電子製品の話題が頻繁に挙げられた模様。
注目商品とは
米年末商戦における注目商品は何なのだろうか。先述のSNS上では、Nintendo SwitchやiPhone 11、iPad、Kindle、Galaxy S 10等が最も話題になったようだ。一方で、アドビアナリティクスによれば、L.O.L SurpriseやKindi Kidsのようなドール製品の他、「Nintendo Switch Lite」や「SEGA Genesis Mini(メガドライブミニ)」、「ポケモンソード/シールド」、「Star Wars Jedi: Fallen Order」、「Death Stranding」等に注目している模様。また、Small Business Saturday(感謝祭後の土曜日に開催されるショッピングホリデー)における製品売上トップ5は、①アナと雪の女王2関連玩具、②L.O.L Surprise、③Madden NFL 20、④NBA 2K20、⑤Fire TVだったようだ。
年末商戦は、今後の企業業績を占う上で重要なイベントとして捉えられよう。
主な関連銘柄(銘柄略称)
主な関連銘柄としては、日本株ではセガサミーHD(6460)、ソニー(6758)、タカラトミー(7867)、任天堂(7974)、米国株ではアマゾン(AMZN)、エレクトロニックアーツ(EA)、ウォルマート(WMT)などが挙げられよう。
(マーケット支援部 山本)