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中国株マーケット情報春節の長期休場前に下値模索の動きが継続か

2/5~9の中国株式市場は下値模索の展開が継続しよう。

中国株式市場は悪材料が続く。1/29には香港の高裁が不動産大手の中国恒大集団(03333)に対し清算命令を出した。中国政府は今年、不動産会社の破綻等を容認しないとみられるが、投資家心理には悪影響であろう。また、1/30には香港政府が国家安全条例の詳細を発表。国家機密の範囲を拡大し外国の干渉に対する警告を強化、香港の自由なビジネスを損なう可能性がある。1/31に発表された1月購買担当者景気指数(PMI)は製造業、非製造業共に12月からの改善が限定的で、特に製造業は4カ月連続で景況感の分岐点である50を下回った。更に、中国企業が23年企業業績の見通しを発表。世界最大の車載電池メーカーであるCATL(300750)は市場予想を上回る増益見通しを発表した一方、世界最大のEVメーカーであるBYD(01211)は大幅増益ながら市場予想を下回る見通しを発表。太陽光モジュールの大手であるTCL中環(002129)は製品価格の下落を受け、市場予想を大幅に下回る会社見通しを発表。これを受け、太陽光発電関連の銘柄が売られた。

本土市場は2/9~16、香港市場は2/12~13が春節で長期休場。2/5の週は、本土市場が2/9に休場に入ることもあり、下値模索の展開が継続するとみられる。本土市場が再開すれば、投資家は3/5に開幕予定の全国人民代表大会で発表される政策に期待を寄せよう。

(1/31記 投資情報部 白岩)

【紹介銘柄】

思源電気(シーユェン・エレクトリック)(深センA・002028/Z9085)

◆開閉装置(スイッチ)、変電所の保護継電器やセキュリティ設備、コンデンサ装置などを生産。顧客は送電世界最大手の国家電網や南方電網など

◆23年12月期は前年比18.2%増収、同26.6%増益(速報ベース)。2期ぶりの二桁増収増益。24年通年は受注額と売上高でいずれも二桁成長を目指す

◆国家電網からの落札シェアは、隔離スイッチが16%(中国2位)、電力設備の保守点検などで使われる断路器が21%(中国1位)。また、24年は政府が送配電網のデジタル化を重点投資分野とする中、同社はAIやブロックチェーン開発の企業を設立しており(24年1月発表)、政策の後押しが期待できそう

(上海駐在員事務所 山藤)

国電南瑞科技(ナリ・テクノロジー)(上海A・600406/Z8435)

◆送配電網オートメーション、工業制御製品の開発・製造や、電力ネットワーク、新エネルギー分野向けの関連システム統合サービスを提供

◆23年1~9月期業績は前年同期比11.5%増収、同13.8%増益。新型電力システム(新エネ発電が主体)分野での受注増が業績に貢献したもよう

◆政府が太陽光や風力など新エネ発電を推進する中、送配電網や電流制御システムなどのグレードアップが必要とされ、同社製品の受注増が見込まれる。特高圧向けの投資額は第14次五カ年計画(21~25年)では前の五カ年計画の実績から30%増の4500億元に上る見通し。次期五カ年計画でも3割超の成長が続くと見込まれている

(上海駐在員事務所 山藤)

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