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中国株マーケット情報恒大問題再燃で個別株物色の動きが強まろう

10/2~6の中国本土市場は国慶節で休場。香港市場は10/2のみ休場、その後は個別物色の展開を見込む。

9/27発表の鉱工業部門企業利益は8月に前年同月比17.2%増と、1年2カ月ぶりに増加へ転じた。懸念される新築住宅販売も、8月末に発表された住宅取引規制の緩和等を受け改善が期待され、9/30に発表予定の9月購買担当者景気指数(PMI)は景気の持ち直しを示すとみられる。更に、国慶節(9/29~10/6)期間中の国内航空旅客数は19年比2割増が見込まれ、株価のプラス要因は少なくない。

しかし、恒大集団(03333)は9/24に同社子会社が証券監督当局の調査を受けており新規起債ができないとして、同社の再建案等を話し合う債権者会議(9/25~26に予定)を急遽延期。また、9/25には同社の人民元建て債券の40億元の元本と利子が支払えなくなったと発表した。同社株価は9/25~26の2日間で約3割下落し、他の不動産銘柄も大幅安となった。

政府が恒大等の債務問題の関与を積極化しなければ、10/3以降の香港市場は引き続き軟調な展開が続こう。ただ、中国移動(00941)等の国有企業のバリュー株や、良好な業績が見込まれる中芯国際(SMIC、00981)等の銘柄は株価が相対的に確りしている。目先、個別株物色の動きが強まろう。

(9/27記 投資情報部 白岩)

【紹介銘柄】

周大福珠宝集団(チョウ・タイ・フック・ジュエリー)(香港・01929/Z8145)

◆23年3月末で本土に7269店舗、香港・マカオに85店舗。オンライン販売も展開。売上に占める購入比率が高い同社会員顧客は637万人(3月末、前年比約20%増)

◆23年3月期は前年比4.3%減収、同19.8%減益。コロナ禍による制限が響いたが、23年初めの移動制限の緩和で、販売額は回復傾向

◆23年1~8月の小売売上高は前年同期比7%増の中、宝飾類の売上は同12.8%増加。国慶節や来年の春節では旅行ニーズも高まり、香港・マカオ店舗の販売額が大きく増加すると見込む。また、23年の金価格の上昇が同社金製品単価の上昇と粗利益率の改善につながると考える

(投資情報部 呉)

舜宇光学科技(サニー・オプティカル・テクノロジー)(香港・02382/Z4632)

◆光学部品やオプトエレクトロニクス製品を営むほか、顕微機器などの光学機器も手掛ける。車載用レンズ分野では、世界首位のシェアを誇る

◆23年上期は前年同期比15.9%減収、同67.8%減益。携帯関連部品の業況悪化、人民元安などによる影響が主因

◆上期の車載関連製品の売上高は前年同期比43.3%増と好調(売上構成比は同7.1pt上昇の17.3%)。今後、ADAS(先進運転支援システム)採用の促進やコネクテッドカーの進展などで、レンズなど車載光学部品事業は中長期的に拡大基調が続くと予想。携帯用レンズとカメラモジュールの出荷量は回復基調にあり、携帯関連部品事業は下期から回復に向かうと見込む

(東洋証券亜洲有限公司 キョウ)

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