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中国株マーケット情報ボラティリティを伴う上昇基調へ

11/21~25の中国株式市場は、ボラティリティは高まるものの上昇基調は維持すると見込む。

11/15時点の新型コロナ新規感染者数は20,059人となり、上海で都市封鎖が行われた4月に迫る。今後、新年や春節(1/21~27)等、祝休日が続くことを考慮すると、新型コロナの感染拡大は2月末頃まで続く可能性がある。11/15に発表された10月主要経済指標は、感染拡大等を背景に市場予想を下回った。特に、小売売上高が前年同月比0.5%減少し(9月同2.5%増)、外食は同8.1%の大幅減少となった。感染が収束するまで、景気低迷は続く可能性がある。

そのような中、政府は「ゼロコロナ政策維持」を掲げながらも「微調整」を進め、入国者等のホテル隔離日数を短縮した。11/11には金融当局が不動産支援策を発表。党大会では新指導部は経済を軽んじるとの懸念が生じたが、足元では景気重視の姿勢を強める。更に、11/14には米中首脳会談が開催され、両国は衝突回避のために対話を継続することで合意した。

ゼロコロナ政策や米中緊張関係の緩和期待により、株価下押し圧力が後退し、株価は上昇基調にある。特に香港市場は割安なため上昇余地は大きいと見込まれる。ただし、当面は感染拡大や景気低迷が継続するとみられるため、ボラティリティを伴う上昇基調となろう。株価が下落する局面では丁寧に拾っていきたい。     

 

(11/16記 投資情報部 白岩)

紹介銘柄

科大訊飛(アイフライテック)(深センA・002230/Z8624)

◆人工知能(AI)を用いた音声技術・サービスを手がける中国の大手AIテクノロジー企業

◆教育関連の大型プロジェクト入札の遅延などにより、3Qは前年同期比2.0%増収にとどまったが、4Q 業績は大きく回復する見込み

◆中国当局のAI産業推進やスマート化の進展などを背景に、中長期的にAI市場は持続的拡大が見込まれる。AI音声技術が世界のトップレベルにある同社は、教育など幅広い分野でAIを活用した事業を展開しており、その恩恵を大いに享受しよう。また、主に地方政府・学校向けにAIを活かした教育サービスを提供する同社にとって、中国当局の塾規制強化もプラスに働こう

 

(東洋証券亜洲有限公司 キョウ

 

恒生電子(ハンセンテクノロジーズ)(上海A・600570/Z8936) 

◆中国のフィンテック大手。金融分野にフォーカスし、証券会社や資産管理会社など各種金融機関を主要顧客とし、ITソリューションを提供

◆3Q(前年同期比26.4%増収、黒字転換)は、6月中間期と比べて顕著な業績回復が見られた。4Q業績も回復基調が続く見込み

◆証券会社の取引システムなど多数の金融ITソリューションは中国シェア首位を誇る。米調査会社IDCが22年9月に発表した金融ITサービス企業の世界ランキング「フィンテック100」で、同社は中国首位に選出されている。中国資本市場の改革・発展は、金融ITサービスの需要拡大につながる。IT ソリューションの国産化推進も同社に大きな恩恵をもたらすと考える

 

(東洋証券亜洲有限公司 キョウ



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