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中国株マーケット情報本土市場は方向感のない展開が継続へ

8/29~9/2の中国株式市場は、本土市場は方向感のない展開、香港市場は軟調な地合いが継続すると見込む。

金融当局は8/22に今年3回目の5年物最優遇貸出金利引き下げを決定し、当該金利は0.15%pt低下し4.30%となった。相対的に大幅な引き下げとなった背景としては、住宅ローン不払い問題を背景に新築住宅販売に下押し圧力がかかっていることが考えられる。人民銀行は「緊迫感をもって経済回復の基礎を固める必要がある」とし、今後も金融緩和を継続する姿勢を見せた。更に、同日、政府が未完成の物件を確実に引き渡すため不動産会社に総額2000億元の特別融資を提供すると報じられた。政府は不動産支援に動いている。

一方、四川省の計画停電は、当初8/15~20の予定であったが、8/25まで延長された。この他にも、重慶市、浙江省、安徽省等でも計画停電が行われ、工場の操業が制限されている。このため、8/31に発表予定の8月製造業購買担当者景気指数(PMI)は7月に引き続き弱い数値に留まると見込まれる。市場予想(Bloomberg、49.5、8/23時点)を下回るようであれば、株式市場は下振れしよう。

本土市場は好悪材料を背景に方向感のない展開が継続すると見込まれる。一方、香港市場は、台湾問題に関する米中間の緊張が高まっていることもあり、悪材料に反応しやすく軟調な地合いが続こう。

 

(8/24記 投資情報部 白岩)

紹介銘柄

中国建築国際集団(チャイナ・ステート・コンストラクション・インターナショナル)

(香港・03311/Z4381)

◆中国政府系のゼネコン大手。建設、土木、インフラ工事を手がける。地域別では中国本土が80.1%、香港が13.9%、マカオが6.0%、受注先では政府系が約9割を占める(21年)

◆22年6月中間期は前年同期比47.9%増収、同20.4%増益。本土では現金回収周期の短いプロジェクトを選択することで資金回収を加速。香港では新型コロナ防疫関連の建設プロジェクト事業を多数受注

◆22年6月末の手持ち受注残は4999.4億香港ドル(21年売上高の約6.5倍)。香港・マカオ・広東省を繋ぐグレートベイエリア開発(同地域のGDP総額は約250兆円)では同社が主要コントラクターになると見込まれる

 

(投資情報部 白岩

 

浙江三花智能控制(ジェイジアン・サンファ・インテリジェント・コントロールズ)

(深センA・002050/Z8971)

◆中国の冷却・空調用制御部品大手。電子膨張弁などの製品は世界首位のシェアを誇る

◆22年6月中間期は、新型コロナ対策の都市封鎖の影響を受けたものの、前年同期比32.4%増収、同21.8%増益と好調

◆ガソリン車から新エネ車へのシフトは世界的な流れのため、今後数年間にわたり新エネ車向け事業の高成長が続く見通し(6月中間期、自動車部品は前年同期比51.5%増収)。また、蓄電分野の事業強化を急ぐ。同分野に注力する米テスラや寧徳時代新能源科技(CATL)などと業務提携。蓄電市場の急拡大に伴い、同事業の売上寄与は大きく上昇する見込み

 

(東洋証券亜洲有限公司 キョウ

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