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中国株マーケット情報反発か 過度な警戒感後退

15日の香港株式市場は3日続落した。ハンセン指数の終値は前日比200.86pt(0.81%)安の24,355.71ptだった。香港域内で新型コロナウイルスの感染が拡大。行動規制も長期化し、景気への悪影響が意識された。ウクライナ情勢や、米国の金融引き締め前倒しも不安視され、リスク回避目的の売りが出た。金融株が軒並み安く、ネット大手の一角、石油、中国不動産株も売られた。反面、バイオ医薬の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス、02269)が急伸。自動車株も買われた。香港上場のハイテク関連銘柄で構成する「ハンセンテック指数」は同0.21%安だった。香港メーンボード(東証1部に相当)の売買代金は1141億香港ドル。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで15億4300万香港ドルの売り越しだった。

15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発し、前日比422ドル67セント(1.2%)高の34,988ドル84セントで終えた。ロシアがウクライナ国境付近からの軍隊の一部撤収を発表した。地政学リスクの後退で投資家心理が改善し、幅広い銘柄に押し目買いが入った。消費関連の上げが目立ち、旅行・レジャー株も買われた。長期金利は一時2.05%まで上昇したが、ウクライナ情勢の緊張緩和を好感した買いが勝った。ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反発し、同348.838pt(2.5%)高の14,139.757ptで終えた。半導体関連株への買いが目立った。

本日の香港株式市場は反発か。ウクライナ情勢に対する過度な警戒がひとまず後退したことで投資家心理が改善し、幅広い銘柄に押し目買いが入ろう。ただ、香港域内のコロナウイルスの感染が拡大しており、上値は限定的か。

(マーケット支援部 床井)

買い先行か

15日の中国・上海株式市場は3営業日ぶりに反発した。上海総合指数の終値は前日比17.2064pt(0.50%)高の3,446.0885ptだった。中国人民銀行(中央銀行)の緩和的な政策姿勢を好感し、投資家が運用リスクをとる姿勢を強めた。人民銀は15日に中期貸出制度(MLF)を通じて3000億元の資金を金融市場に供給した。金利の水準は据え置きだったが、18日の期日到来分との差し引きでは1000億元の供給超となった。電子部品や半導体関連株が高く、酒造や医薬関連株が買われた。軍需や非鉄金属株が堅調。電気自動車(EV)やバッテリー関連株の上げも目立った。一方、地政学リスクを警戒した海外勢の売りが出て、指数は下げに転じる場面もあった。上海と深セン市場の売買代金は合計で8274億元と、節目の1兆元を下回った。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで35億4500万元の売り越しだった。個別では、興業銀行(インダストリアル・バンク、601166)、隆基緑能科技(ロンジ・グリーン・エナジー・テクノロジー、601012)、立訊精密工業(ラックスシェア・プレシジョン・インダストリー、002475)などが買い越しとなり、貴州茅台酒(グイジョウ・マオタイ、600519)、宜賓五糧液(ウーリィアンイェー・イービン、000858)などが売り越しとなった。

本日の中国本土株式市場は続伸か。ウクライナ情勢の改善への期待感で買いが先行しよう。なお、日本時間午前10時30分に中国の1月の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)が発表される予定で、結果によっては相場の波乱要因となる可能性もあろう。

(マーケット支援部 床井)

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