25日の香港株式市場は3営業日ぶりに反落。ハンセン指数の終値は前日比べ65.36pt安の25,486.22ptだった。前日に大幅高となった中国ネットサービスの騰訊控股(テンセント)などハイテク株を中心に利益を確定する売りが出て、指数は一時0.8%安まで下落した。一方、午後に米株価指数先物が上げ幅を拡大したほか、香港政府が新型コロナウイルス対策で強めていた飲食店の閉店時間などの規制を28日から緩和すると発表すると、大引けにかけて下げ幅を縮めた。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで10億3200万香港ドルの買い越しだった。
25日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落し、前日比60ドル02セント安の28,248ドル44セントで取引を終えた。前日に上場来高値を付けたスマートフォンのアップルが利益確定売りに押されたうえ、ダウ平均の構成銘柄から除外される石油のエクソンモービルなどが売られたのも相場の重荷となった。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は前日比86.75pt高の11,466.47ptと4日続伸し、連日で過去最高値を更新した。
本日の香港株式市場でハンセン指数は底堅い展開か。新型コロナウイルスの新規感染者が減少する中、香港でも週末に防疫措置を一部緩和する可能性が伝わっていることが、引き続き投資家心理の支えとなろう。中国電子商取引最大手のアリババ集団(09988)の金融子会社アント・グループが25日、上海と香港の両証券取引所に株式上場を申請した。中国メディアによると、新規株式公開(IPO)による調達額は300億ドル(約3兆2000億円)に達し、2019年12月に上場したサウジアラムコ(294億ドル)を抜き、過去最大になる可能性があるもよう。上場が実現すれば、中国株式市場全体の活性化にも繋がることが期待され、関連銘柄に注目が集まりそうだ。
(マーケット支援部 井上)
確りの展開を想定。決算内容を手掛かりにした選別物色中心か
25日の中国本土株式市場で主要株価指数はまちまちの動きだった。上海総合指数の終値は前日比12.0602pt安の3,373.5781pt、深セン成分指数の終値は同2.714pt高の13,669.406pt。上海総合指数は心理的な節目の3,400ptに乗せる場面で高値警戒感から持ち高調整の売りが優勢となった。時価総額の大きな資源・素材株が軟調に推移したほか、ハイテク株が下落したことも投資家心理を冷やした。深セン株は3日続伸。新興企業向け市場「創業板」指数の終値は同0.63%高の2,701.604ptだった。上海・深セン両市場を合わせた売買代金は9,419億元と、節目の1兆元を下回った。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで17億3900万元の買い越し。個別では、分衆伝媒(002027)、格力電器(000651)、貴州茅台酒(600519)、三一重工(600031)、江蘇恒瑞医薬(600276)などが買い越しとなり、ラックスシェア(002475)、宜賓五糧液(000858)、歌爾(002241)、中国中免(601888)、恒生電子(600570)などが売り越しとなった。
本日の中国本土市場は確りの展開か。決算内容を手掛かりに個別銘柄を選別物色する動きが中心となりそうだ。
(マーケット支援部 井上)