次の相場上昇に備えた銘柄選定をしたい
3/17~21の米国株式市場は、神経質な展開を想定。
足もと米株式市場は軟調推移が続いている。関税リスクが意識されるなか、弱い経済指標の発表やトランプ大統領のテレビインタビューでリセッション入りを否定しなかったことが市場心理を悪化させているようだ。恐怖指数として知られるVIX指数は、不安心理の高まりを映すとされる20を上回り、3/10には昨年8月以来の水準となる30に迫った。
もっとも全面安とはなっていないようで、年初からのS&P500バリュー指数はS&Pグロース指数に比べ、底堅く推移している。好材料に乏しい場面では、成長性よりも安定性が優先されやすい。米国企業の業績は引き続き堅調だと思われるため、下落相場ではバリュエーションを重視したうえで、再び上昇相場に転換した際にその上昇に追随できる銘柄選定が重要となろう。
3/18~19にはFOMCが開催される。CMEのFedWatchツール(3/11時点)や、パウエルFRB議長が経済の堅調さを強調し、追加利下げについて「急ぐ必要はない」と述べたところを見ると、金利は据え置かれる公算が大きい。市場の関心は四半期に1度公表される経済見通しに向かいそうで、前回と比べて見通しにどのような変化があったかが注目されよう。
エヌビディア(NVDA)の年次イベント「GTC」が3/17~21にサンノゼで開催される。3/18にはジェンスン・フアンCEOによる基調講演が予定されており、軟調なテック株の相場反転のきっかけになることに期待か。
(3/12記 投資情報部 岩井)