戻りを試す動きを予想
2/25-3/1の米国株式市場は、戻りを試す動きが続くだろう。米主要株価指数は、昨年の夏から秋に付けた過去最高値に迫る場面も想定される。
イベントとマクロ面では2/26-27にパウエルFRB議長が議会証言を行うほか、2/28には18年10-12月期(4Q)米GDPが発表予定のため注目されるだろう。FRBによる「ハト派」的な金融政策継続へ投資家が自信を示し、米景気の緩やかな拡大が確認できれば、相場の押し上げを後押ししそうだ。Bloombergによる米4Q実質GDP成長率の予想は前期比年率2.5%増と、3Qの同3.4%増から減速する見込み。
3/1は米中貿易交渉の期限となるため、週末にかけてはリスク回避とポジション調整の売りが上値を抑える可能性も高い。もっとも米中交渉の結果は既に相場に織り込んでいると思われ、終了後は3月の強気相場に期待が高まろう。
高値更新銘柄が目立つ業種に注目
業種別では、5G関連やサイバーセキュリティ、クラウド、医療などに注目したい。同セクターの中には、18年の年末から19年の年初にかけての株価下落から一転して過去最高値更新が続いている銘柄も少なくない。これらの銘柄を中心に、トレンドフォロー(順張り)の動きがしばらく続く可能性が高い。
NYダウやナスダック指数など米主要株価指数が堅調ながらも、依然として18年に付けた過去最高値まで値幅を残していることを考慮すると、将来性の高い個別銘柄への投資資金流入が続いていると言えそうだ。
しかし、この中には2月末から3月初旬決算発表を行う予定の銘柄も含まれている。決算結果や今後の見通しが株価のトレンドに影響を与える可能性があることには注意が必要だ。オートデスク(ADSK)、スプランク(SPLK)、VMウェア(VMW)、ワークデイ(WDAY)、オクタ(OKTA)などがその一例として挙げられる。
(2/21記 マーケット支援部 佐藤)