米株式の買い戻しが拡がる展開か
2/19-2/22の米国株式市場は、需給の改善が株価を押し上げる展開か。
米主要企業の2018年第4四半期(10-12月)の業績発表が概ね一巡した。リフィニティブによる集計(2/8までの累計)によると、S&P500指数構成企業の同四半期の売上高は前年同期比6.0%増に。19年業績見通しも、市場が懸念する程悪くはならないという見方もある。足もと、米経済環境の改善に加え、米中の通商協議についてもひとまず交渉決裂が回避されるといった期待感からリスク志向が回復し、S&P500指数は一時ザラ場で200日移動平均線を上回る値動きとなった。
目先の上昇基調により、需給面での改善が株価を押し上げると考える。株式や債券等の複数の金融商品を運用する投資家による米株式からの資金引き揚げが一巡し、好転しつつある。FRBによる「過剰な利上げ」リスクが後退し、米長期金利が低位で推移していることも米株式へのポジション復元を後押しするだろう。
人手不足でITへの投資加速なるか
米労働省が発表した求人労働異動調査(JOLTS)によると、2018年12月の求人数は統計以来過去最高の733.5万件となり、ひっ迫する雇用環境が一段と浮き彫りになった。さらに、1月に公表されたベージュブック(地区連銀経済報告書)においても、堅調な雇用環境が継続している一方、人手不足が懸念されている。
米企業は従来にも増して生産性の向上や業務の効率化対策に迫られるとみる。銘柄選別としては、営業支援及び顧客関係管理を手掛けるセールスフォース・ドットコム(CRM)や、IT、セキュリティ、人事、法務や財務等、幅広いサービスをクラウドベースで提供するサービスナウ(NOW)等に注目したい。
(2/14記 マーケット支援部 浜田)