【日本株投資戦略】年末に向けて、株高が徐々に意識されることになろう
12/2∼6の日本株式市場は、もみ合いの展開を想定。
来週は名実ともに師走相場入りする。年末に向けて、株高が徐々に意識されることになりそうだ。早々に開幕したトランプ劇場に対する警戒感や不安定な為替市場、地政学的なリスク等の懸念材料はあろうが、堅調な米景気や米財務長官に投資家のスコット・ベッセント氏(マーケットフレンドリーな人物としての評価と期待が市場にあるようだ)が指名されたこと、米国株との比較で割安と思われる日本株のバリュエーション、などが支援材料になりそうだ。
日経平均の上値が重い印象だが、TOPIXは比較的底堅く推移している。日経平均の膠着感の背景には、銀行や証券といった金融株のパフォーマンスが堅調な一方で、値がさのハイテク株が冴えない動きとなっていたことにありそうだ。ただ、ハイテクセクター自体の成長期待に変わりはないと思われ、過度に先行きを懸念する必要はないと考える。
年末にかけ新規上場(IPO)を予定する企業は、東証グロース市場を中心に18社(12/4~27、11/27時点)と多い。大型のIPOも予定されており、その動向が注目されよう。
政府は11/22に「国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策」を閣議決定。現在・将来の賃金・所得を増やすことが必要とした。「コストカット型の経済」から脱却し、「高付加価値創出型の経済」への移行を目指す。事業規模は39兆円程度、補正予算の一般会計追加額は13.9兆円、いずれも昨年度を上回る規模に。
(11/27記 投資情報部 大塚)