前回、当コラムで、株主優待銘柄への投資の際の代表銘柄として「イオン(8267)」をご紹介した。イオンは各種メディア等の株主優待銘柄人気ランキングで、ほぼ上位入りしており、第1位のこともある。
以下ではその人気の要因について考えた。
「イオン」人気の要因は?
先ずはイオンの株主優待制度を右に記した。
同社の株主優待の流れはこうだ。先ず株主として登録されると同社の「オーナーズカード」が届く。買い物の際、オーナーズカードを提示して決済すると上表の返金率を乗じた金額が半年ごとに返金されるという仕組みである。イオンだけでなく「ダイエー」や「マックスバリュ」なども対象店舗となる。これらは全国で多数展開しているため、利用している投資家が少なくないことも人気の理由といえるだろう。
優待制度の導入により個人株主も増加傾向にあるようだ。17年2月末66万人、18年2月末71万人、19年2月末73万人へ増加している。
もっとも、株式投資では株価の変動がリスク要因となる。経済情勢や企業業績等が市場の期待に沿わない場合、値下がりする可能性も念頭に置いて、納得のいく水準での投資が重要となるだろう。優待変更の可能性にも注意したい。
その他優待事例のご紹介
イオン以外で、各種メディア等で人気上位にランキングされている優待事例を3件ご紹介。
これらの3銘柄は、いずれも自社グループブランド製品・サービスのプレゼント事例である。
そもそも株主優待とは、「企業が株主に対して配当金の他に自社製品やサービスを無料でプレゼントする制度」(日本取引所グループ用語集より)であり、これを投資の理由のひとつとして挙げる投資家も少なくないようだ。誌面の都合で一部の例しかご紹介できなかったが、多くの企業が優待を実施しているため、各社HP等でご参考願いたい。
(投資調査部 檜和田)