6/30~7/4の中国株式市場は安定推移を見込む。
追加消費促進策
政府は消費拡大に余念がなく、6/19には買い替え補助金の資金枯渇懸念から、1380億元を補助金制度に追加すると報じられた。また、6/24には地方でのEV販売強化の方針を示した。更に、金融当局は消費拡大のために銀行融資等の金融支援を拡大するとした。
中国株式市場は安定へ
6/30は6月の購買担当者景気指数(PMI)が発表予定。消費支援策に加え、中国の米国向け迂回輸出先国の米相互関税が7/9まで低いことから、6月の中国輸出は5月並みを維持するとみられる。また、中銀アドバイザーの黄氏が4~6月GDP成長率が前年同期比+5%以上になるとの見通しを示したこともあり、6月PMIは安定が見込まれ、6/30の週の中国株式市場も安定して推移しよう。
アジア諸国の貿易交渉に注目
ただ、7/9の米相互関税上乗せ税率猶予期限が迫る中、米国はベトナム等の迂回輸出先国に対し中国製品の輸出管理強化を相互関税引き下げの条件にしているようだ。合意内容によっては、中国株式市場が神経質になる可能性もある。
消費関連や医薬品に注目
市場全体は安定を見込むが、消費関連株や医薬品関連株などは上昇余地があろう。前述のEV政策に加え、6月末にはBYD(01211)の値引き期限を迎えることもあり、自動車関連に買いが入ることも考えられる。また、6/22には中国の未上場バイオテクノロジー企業の肥満治療薬の臨床結果が米医薬品大手イーライ・リリー社(LLY.US)の製品の結果を上回ったと報じられた。中国の医薬品会社は急速に実力をつけており、医薬品関連株は中国の新たな成長企業として注目を集めよう。
(6/25記 投資情報部 白岩)