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中国株マーケット情報決算発表を背景に個別物色の動きを想定

8/15~8/19の中国株式市場は個別物色の展開を想定。

中国株を取り巻く問題としては、景気の不安定さと台湾問題があろう。8/7に発表の7月貿易統計をみると、輸出は前年同月比18.0%増と拡大基調を維持したが、輸入は同2.3%増に留まった。ただし、商品市況等の価格上昇の影響を排除した数量ベースで見ると、輸出入共に7月とほぼ同じ伸びだった6月の輸出は同5.5%増、輸入は同8.3%減と、輸入が1割弱の減少となり内需が弱いことがわかる。また、不動産主要100社の7月新築住宅販売は同39.7%減と大幅な減少が続く。8/15発表予定の7月主要経済指標は自動車販売増が支えるも、景気持ち直しの鈍さを示そう。また、中国はペロシ米下院議長の訪台に反発し、8/4~7に予定された台湾周辺での実弾演習を、その後も継続している。本土株式市場への影響は限定的ながら、香港市場への影響は少なくないとみられる。

上半期の決算発表はピークを迎えつつある。8/2発表の貴州茅台酒(600519)の1~6月純利益は前年同期比20.9%増と堅調を維持。8/4に発表されたアリババ集団(09988)の4~6月決算は減収減益ながら市場予想を上回り、年後半への業績回復期待が高まった。

8/15の週は経済指標で株価が下押しする場面はあるも、企業決算を背景に個別物色が強まろう。

 

(8/9記 投資情報部 白岩)

紹介銘柄

貴州茅台酒(グイジョウ・マオタイ)(上海A・600519/Z8438)

◆中国を代表する白酒メーカー。高いブランド力が強み。茅台酒の醸造技術は中国の無形文化遺産にも指定されている。直販から代理卸販売、オンライン販売など様々な販売チャネルを構築

◆22年6月中間期は前年同期比17.19%増収、20.84%増益。販売量の増加と販売チャネルの改善が増収増益につながった

◆製品構成のアップグレードを加速。「虎年生肖茅台」「珍品茅台」「茅台1935」「100ml飛天茅台」などの新商品を相次いで開発・発売。また、「茅台アイスクリーム」 の開発に成功し、顧客基盤を若年層に拡大。さらに、デジタルマーケティングプラットフォーム「i茅台」を正式にリリースし、新たな販売チャネルを構築。下半期の業績拡大に期待

 

(投資情報部 呉

 

内蒙古伊利実業集団(インナー・モンゴリア・イーリー)(上海A・600887/Z8454)

◆内蒙古自治区を拠点とする乳製品最大手。牛乳、粉ミルク、アイスクリームなど計1000余りの乳製品を製造・販売。8年連続でアジア乳業メーカートップ

◆22年1~3月期は前年同期比13.4%増収24.3%増益。春節期間のハイエンド商品の販売が好調だった

◆乳製品市場の成長余地は大きい。中国の1人当たり年間平均消費量は世界平均の5分の1にとどまる。政策の後押しもあり、25年の市場規模は21年比19.2%増の8100億元に達する見通し

◆競争力の強さが武器。稼ぎ頭の一つであるヨーグルトの「安慕希」は新フレーバー製品を毎月のように投入。中国でポピュラーな常温保存可能なヨーグルト市場では60%のシェアを誇る

 

(上海駐在員事務所 山藤

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