23日の香港株式市場でハンセン指数は前日比140.28pt(0.60%)高の23,660.28ptと4日ぶりに反発した。「ニューエコノミー」関連銘柄の上げが目立ち、ハンセンテック指数は同1.4%高と他の指数をアウトパフォームした。半導体セクターも急伸。風力や太陽光の再生可能エネルギー発電銘柄も物色された。反面、空運や空港、代理店など旅行関連はさえなかった。売買代金は1149億8830万香港ドルだった。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで14億5800万HKドルの買い越しだった。
23日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5日続落し、前日比464ドル85セント(1.4%)安の33,131ドル76セントで終えた。2021年3月以来、11カ月ぶりの安値となった。ウクライナ情勢を巡る不透明感が続いており、投資家が株式の持ち高を減らす動きが続いた。景気敏感からハイテク株まで幅広い銘柄に売りが膨らんだ。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は5日続落。同344.029pt(2.6%)安の13,037.487ptと、昨年5月以来の安値となった。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は同79.26pt(1.8%)安の4,225.50ptと昨年6月以来の安値で終えた。
本日の香港株式市場は反落か。ウクライナ情勢の緊迫化を背景に投資家心理が悪化し、幅広い銘柄への売りが優勢となろう。
(マーケット支援部 床井)
売り先行も押し目買いに期待か
23日の中国・上海株式市場は3日ぶりに反発した。上海総合指数が前日比32.00pt(0.93%)高の3,489.15ptだった。中国経済対策への期待感が相場を支えた。また、指数は前日までの下落が急ピッチだっただけに、値ごろ感に着目された買いも入った。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで14億2100万元の買い越しだった。個別では、隆基緑能科技(ロンジ・グリーン・エナジー・テクノロジー、601012)などが買い越しとなり、貴州茅台酒(グイジョウ・マオタイ、600519)、内蒙古伊利実業集団(インナー・モンゴリア・イーリー・インダストリアル、600887)、立訊精密工業(ラックスシェア・プレシジョン・インダストリー、002475)などが売り越しとなった。
本日の本土株式市場は売り先行か。ウクライナ情勢を巡る地政学リスクが引き続き重荷となり、運用リスクを回避する売りが先行しよう。ただ、当局の経済対策が改めて意識されれば、混乱下でも押し目買いが入り、下値を支えよう。
(マーケット支援部 床井)