24日の香港株式市場は4営業日ぶりに反落した。ハンセン指数の終値は前週末比309.09pt(1.23%)安の24,656.46ptと、約1週間ぶりの安値となった。前週末の米株安や、中国当局によるプラットフォーム企業への規制強化懸念を受け、ハイテク銘柄を中心にリスク回避の売りが優勢となった。25~26日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、米金融政策に対する警戒感も根強かった。中国ネット大手が軒並み売られ、動画配信のBilibili(ビリビリ、09626)やゲームの網易(ネットイース、09999)が急落。電子商取引(EC)最大手アリババ集団(09988)や、京東集団(JDドットコム、09618)はそれぞれ同約6%安で終えた。比亜迪(BYD、01211)など自動車株も下げた。半面、親会社がA株(人民元建て株)を買い増す計画が伝わり、中国通信の中国移動(チャイナモバイル、00941)は買われた。香港メーンボードの売買代金は1243億香港ドルと、前週末から2割ほど減った。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで26億7000万香港ドルの買い越しだった。
24日の米株式市場でダウ工業株30種平均は7営業日ぶりに反発し、前週末比99ドル13セント(0.3%)高の34,364ドル50セントで終えた。米連邦準備理事会(FRB)による金融政策の正常化への警戒感やウクライナ情勢の緊迫化から売りが先行し、昼過ぎに下げ幅は一時1,115ドルに達した。ただ、午後は最近の相場急落で目先の売りは出尽くしたとみた買いが入った。急速に下げ渋り、引け間際に上昇に転じた。 ハイテク株が多いナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに反発し、前日比86.208pt(0.6%)高の13,855.130ptで終えた。
25日の香港株式市場でハンセン指数は方向感の乏しい展開か。国際金融市場に大きく影響される香港株式市場は、FOMCを通過するまでは、動きづらい展開となりそうだ。
(マーケット支援部 林)
もみ合いか
24日の中国・上海株式市場は4営業日ぶりに小反発した。上海総合指数の終値は前週末比1.5371pt(0.04%)高の3,524.1050ptだった。中国当局による金融緩和などの景気下支え策を期待する買いが優勢となった。ただ、31日からの春節(旧正月)の大型連休を前に持ち高調整の売りも出やすく、指数は前週末終値を挟む小幅なレンジで方向感に乏しい展開だった。原子力発電など新エネルギー株が買われた。中国人民銀行(中央銀行)による短期資金の投入規模拡大や金利引き下げなどを受け、不動産株や建材株にも買いが入った。資源株や観光株の一部も高かった。半面、金融株はさえなかった。時価総額上位の酒造の貴州茅台酒(600519)が軟調に推移した。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで34億5300万元の買い越しだった。個別では、宜賓五糧液(ウーリィアンイェー・イービン、000858)、貴州茅台酒(グイジョウ・マオタイ、600519)、興業銀行(インダストリアル・バンク、601166)などが買い越しとなり、江蘇恒瑞医薬(ジャンスー・ハンルイ・ファーマシューティカルズ、600276)などが売り越しとなった。
25日の中国本土市場はもみ合いか。来週から春節(旧正月)の長期休暇に入ることにより、全般的に様子見ムードが広がりそうだ。
(マーケット支援部 林)