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中国株マーケット情報薄商いの中、個別銘柄の売りが重荷に

29日の香港株式市場は6営業日ぶりに反落した。ハンセン指数の終値は前日比194.02pt(0.83%)安の23,086.54ptだった。前日の米国市場でハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が下落した流れを受け、朝方からハイテク銘柄を中心に売りが優勢となった。年末が近づいているとあって商いは低調で、投資家の様子見ムードも強かった。ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は4日続落し、同1.75%安だった。香港メーンボードの売買代金は629億香港ドルと、前日から3割以上減り、半日取引を除けば2019年12月以来の低水準だった。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は年末年始に伴い休止している。2022年1月4日に再開する。

29日の米株式市場でダウ工業株30種平均は6日続伸し、前日比90ドル42セント(0.2%)高の36,488ドル63セントで終えた。11月8日以来、1カ月半ぶりに過去最高値を更新した。新型コロナウイルスの感染拡大による米景気への悪影響は限られるとの見方から、消費関連株などへの買いが続いた。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は反発し、同6.71pt(0.1%)高の4,793.06ptで終えた。ダウ平均と並んで過去最高値を更新した。ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は小幅に続落し、同15.508pt(0.1%)安の15,766.216ptで終えた。個別では、バイオ製薬のバイオジェンが急伸した。韓国サムスングループが買収する方向で交渉中との観測報道が材料視された。

本日の香港株式市場は薄商いの中で個別銘柄の売りが重荷になりそうだ。29日の米株式市場で中国の電子商取引(EC)大手のアリババ集団(BABA/U)が3日続落し、前日比3.9%安の110.38ドルを付けた。保有する中国の短文投稿サイトの微博(ウェイボ)の株式を中国の国営メディアに売却することを検討していると伝わった。アリババのハイテク業界での影響力を弱めたい中国政府の意向が背景にあるとみられ、規制強化を嫌気した売りが出た。本日の香港市場でもアリババ集団(09988)への売り圧力が強まりそうだ。

(マーケット支援部 床井)

軟調か

29日の中国・上海株式市場は反落した。上海総合指数の終値は前日比33.1113pt(0.91%)安の3,597.0002ptだった。心理的節目の3,600ptを下回って終え、20日以来の安値を付けた。年末とあって持ち高調整目的の売りが優勢だった。中国国内の新型コロナウイルスの感染拡大懸念も投資家心理の重荷となった。大型株の下げが目立った。電力やソフトウエア、半導体関連株が売られた。反面、軍需関連や空運株が高い。リチウム関連株が堅調だった。上海と深セン市場の売買代金は合計で9972億元と、節目の1兆元を下回った。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで6億6100万元の買い越しだった。個別では、貴州茅台酒(グイジョウ・マオタイ、600519)、隆基緑能科技(ロンジ・グリーン・エナジー・テクノロジー、601012)、国電南瑞科技(ナリ・テクノロジー、600406)などが買い越しとなり、宜賓五糧液(ウーリィアンイェー・イービン、000858)、立訊精密工業(ラックスシェア・プレシジョン・インダストリー、002475)などが売り越しとなった。

本日の中国本土株式市場は軟調な展開か。陝西省西安市での新型コロナウイルス感染拡大により、複数の上場企業が生産に影響が出るとの見通しを示した。積極的に買い上がる材料も乏しく、日中を通じて軟調に推移しそうだ。

(マーケット支援部 床井)

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