17日の香港株式市場は反発。ハンセン指数の終値は前日比121.75pt(0.42%)高の28,558.59ptだった。米金融緩和縮小への懸念を受けた16日の米株安が波及し、香港市場でも朝方は売りが先行した。
ただ、指数は約1カ月ぶりの安値圏で推移していたため、徐々に値ごろ感を意識した買いが優勢となった。ハイテク株や自動車株の上げが目立ち、指数はこの日の高値で引けた。ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は反発し、前日比0.90%高。香港メーンボードの売買代金は1402億香港ドルと前日から小幅に増加した。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで5億4900万香港ドルの売り越しだった。
17日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続落し、前日比210ドル22セント(0.6%)安の33,823ドル45セントで取引を終えた。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で2023年に2回の利上げ予想が示され、景気過熱やインフレを見込んだ取引を手じまう動きが広がった。素材や金融など景気敏感株に売りが強まった。半面、長期金利の低下でハイテク株は上昇。ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反発し、前日比121.666pt(0.9%)高の14,161.350ptで終えた。ナスダック総合株価指数は14日に付けた過去最高値(14,174pt)を上回る場面もあった。
18日の香港株式市場でハンセン指数はしっかりの展開か。前日の米株式市場では景気敏感株に売りが目立った一方で、ハイテク株が買われた。香港市場もグロース株中心に堅調な動きとなろう。米中首脳会談の実施を模索する米大統領補佐官のコメントも投資家心理の支えとなりそうだ。
(マーケット支援部 井上)
半導体株の上昇が続くか注目されそうだ
17日の中国・上海株式市場は4営業日ぶりに反発。上海総合指数の終値は前日比7.2750pt(0.20%)高の3,525.6042ptだった。朝方は中国経済指標の伸び率鈍化が嫌気され下値を探ったが、指数が節目の3,500ptに迫る場面では押し目買いが入り、ほどなくして切り返した。その後も主力株への買いが続き、指数は堅調に推移した。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで15億9400万元の買い越し。個別では、北京兆易創新科技(ギガ・デバイス・セミコンダクター、603986)、立訊精密工業(ラックスシェア・プレシジョン・インダストリー、002475)などが買い越しとなり、貴州茅台酒(グイジョウ・マオタイ、600519)、隆基緑能科技(ロンジ・グリーン・エナジー・テクノロジー、601012)、宝山鋼鉄(バオシャン・アイロン&スチール、600019)などが売り越しとなった。
18日の中国本土市場は堅調な展開か。米ブルームバーグ通信は17日、劉鶴副首相がいわゆる「第3世代半導体」開発の陣頭指揮をとることになったと伝わっており、半導体株の上昇が続くか注目されそうだ。
(マーケット支援部 井上)