週明け11日の香港株式市場で、ハンセン指数は小幅に続伸。終値は前営業日比0.11%高の27908.22ptだった。中国企業指数は0.95%高の11059.51pt。メインボードの売買代金は概算で2541億4000万香港ドルと大商い。 ハンセン指数は前週末のNY市場で主要3株式指数がそろって過去最高値を更新した流れを引き継ぎ、前場は高く推移。売り買いが膨らむなか、取引時間中として2020年2月17日以来ほぼ11カ月ぶりに心理的節目の28000ptに乗せた。しかし、中国本土相場が下げるとハンセン指数も上げ幅を急速に縮小し、終盤は前営業日を挟んで一進一退の展開となった。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで194億8600万香港ドルの買い越しだった。
11日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反落し、前週末比89ドル28セント(0.3%)安の31,008ドル69セントで終えた。ダウ平均など主要株価指数は前週末まで連日で過去最高値を更新しており、主力ハイテク株中心に利益確定売りが優勢だった。トランプ大統領の罷免問題を巡る米政治の混乱も投資家心理の悪化につながった。
本日の香港株式市場は、一進一退の展開か。前日に一時心理的節目の28,000ptをおよそ11カ月ぶりに回復したため、高値を警戒する利益確定の売りが出そうだ。ただ、出遅れ銘柄を物色する可能性もあろう。
(マーケット支援部 床井)
売り先行も底堅い展開か
週明け11日の中国本土株式市場で、上海総合指数は続落。終値は前営業日比1.08%安の3531.4978ptだった。深セン成分指数も1.33%安の15115.38ptと続落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆2117億9100万元だった。 上海総合指数は、前場はプラス圏での推移も目立ったが、後場はマイナス圏で軟調に推移した。ここ最近の急ピッチな上昇を受けて利益確定の売りが出たほか、中国国内でも河北省などを中心に新型コロナウイルスの感染が再拡大していることが嫌気された。午前に発表された2020年12月の中国の消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.2%上昇し、上昇幅は市場予想(0.1%)を上回ったものの、通年では前年比2.5%の上昇にとどまり、政府目標(3.5%前後)を大きく下回ったことも相場の重しとなった。香港から中国本土に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで8億9400万元の買い越しだった。個別では、中国中免(チャイナ・ツーリズム・グループ・デューティー・フリー、601888)、隆基緑能科技(ロンギ・グリーン・エナジー・テクノロジー、601012)、伊利実業集団(インナー・モンゴリア・イーリ・インダストリアル、600887)、瀘州老窖(ルーヂョウ・ラオジャオ、000568)などが買い越しとなり、貴州茅台酒(グイヂョウ・モウタイ、600519)、宜賓五糧液(ウーリャンイェー・イビン、000858)、ラックスシェア(002475)などが売り越しとなった。
本日の中国本土株式市場は、売り先行も底堅い展開となろう。利益確定売りとコロナウイルスの感染再拡大を嫌気する売りが出そうだ。ただ、売買代金は1兆元超えと基調は強く、全体は大きく崩れることはなく底堅い動きとなろう。
(マーケット支援部 床井)