13日の香港株式市場は小幅反落。ハンセン指数の終値は前日比13.35pt安の25,230.67ptだった。指数は12日までの続伸で3.6%上げており、目先の利益を確定する売りがやや優勢となった。7月の中国主要経済統計の発表を14日に控えており、午後は様子見ムードが強まり小幅な値動きに終始した。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで6200万香港ドルの買い越しだった。
13日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前日比80ドル12セント安の27,896ドル72セントで取引を終えた。12日にダウ平均は約半年ぶりの高値で終えており、高値警戒感からの利益確定売りが優勢だった。新型コロナウイルスに関する追加の経済対策を巡り、トランプ政権と米議会の与野党の協議には目立った進展がなかった。経済の先行き不透明感が高まったことも、投資家心理の重荷となり、エネルギーや金融関連株に売りが出て、下げ幅は一時200ドルに迫った。
14日の香港株式市場で、ハンセン指数は方向感のつかみづらい展開を想定。まずは日本時間11:00発表予定の中国の7月鉱工業生産指数や小売売上高など主要経済指標の内容を見てからの動きとなろう。本日は取引終了後に、ハンセン指数等各指数の構成銘柄見直しが発表される予定。前回5月の見直しで、株価指数を運営するハンセン・インデックシズが、加重議決権(WVR)構造を持つ企業や香港市場にセカンダリー上場する企業を採用対象に加えることを明らかにしたことを受け、市場では比較的大規模な見直しがあるとの予想が増えているよう。アリババ集団(09988)、美団点評(03690)、小米集団(01810)などに注目が集まりそうだ。また、明日15日には米中貿易ハイレベル協議の開催が伝わっている。中国の輸入額が第1弾合意に未達なことやTikTok問題もあり、両国が歩み寄る可能性は低いと思われ、内容を見極めたいといったムードが強まる可能性も想定しておきたい。
(マーケット支援部 井上)
神経質な展開か。主要経済指標の内容に注目が集まろう
13日の中国本土株式市場は小幅ながら3営業日ぶりに反発。上海総合指数の終値は前日比1.4605pt高の3,320.7261pt、深セン成分指数の終値は同17.202pt安の13,291.319ptだった。中国内外で新型コロナワクチンの実用化が進むとの見方から、中国を含む世界の経済活動の正常化を期待する買いが優勢となったものの、14日に中国の7月の主要経済指標の発表を控え足元の中国経済を見極めたいとの様子見気分も根強く、方向感に乏しい展開だった。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで20億8300万元の売り越し。個別では、格力電器(000651)、中国中免(601888)、貴州茅台酒(600519)、伊利実業集団(600887)が買い越しとなったほか、ラックスシェア(002475)、宜賓五糧液(000858)、江蘇恒瑞医薬(600276)などが売り越しとなった。
14日の中国本土市場は神経質な展開を想定。日本時間11:00に発表される中国の7月鉱工業生産指数や小売売上高など主要経済指標の内容が方向感を決める日となりそうだ。足もと発表された中国の経済指標は、製造業PMIが予想を上回った一方でサービス業PMIが予想を下回り、物価統計が予想を上回った一方で金融統計が予想を下回るなど、まちまちの内容となっている。今回は長江流域の洪水被害の影響も出てくると思われ、内容に注目が集まりそうだ。
(マーケット支援部 井上)