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今月の市況見通し6月の市況見通しと投資戦略

「中国のIT7」に注目 ~中国株式市場は景気持ち直しを背景に上昇基調を維持へ~

「中国IT7」の今期業績は「米マグニフィセント7(=米M7)」と同様好調にもかかわらず、予想PERは米国の半分以下と低い。今後の中国株式市場の上昇過程で「中国IT7」が一段と上昇するとみられる。

5月の香港市場は他国を上回る上昇

5月1~27日の香港ハンセン指数は+6.0%、上海総合指数は+0.6%。ハンセン指数の上昇率は日経平均の+1.3%、米国S&P500種指数の+5.3%を上回り、主要国株価指数の中で最も高い。特に、5月20日には19,706ptと、昨年8月以来の高値となった。この背景としては、不動産懸念の後退と割安感であろう。4月30日に共産党政治局会議で不動産危機への対策を検討すると報じられ、5月17日に地方政府による新築住宅在庫の買い上げ策が発表された。また、ハンセン指数の実績PERは9.4倍(5/27時点、QUICK)と、日経平均(16.6倍)やS&P500種(22.4倍、5/24時点)を大幅に下回る。ただし、上昇ピッチが速かったこともあり、月末にかけて値を消した。

6月の中国市場は売りをこなしつつ上昇へ

中国景気は底打ちをしたとみられるが、不動産問題もあり回復が遅れている。そのため、政府は超長期債の第1弾を発行、インフラ投資等を拡大するとみられる。また、住宅ローン金利の下限撤廃や頭金比率引き下げ等の不動産対策で新築住宅の潜在購入者の購入意欲も改善しているようだ。また、住宅販売が下げ止まれば、消費者の消費センチメントも改善しよう。デフレ懸念は残るものの、消費者物価指数は3カ月連続で上昇し、最悪期は過ぎた模様。また、米国金利のピークアウトが強まれば、中国の市場金利も一段と低下しよう。

米大統領選が近づく中、米国は中国製EVの関税率を現行4倍の100%へ引き上げることなどを発表。ただ、中国製EVは米国市場では少なく、また、米国向け輸出比率も大幅に低下している。米追加関税の影響は大きくないとみられる。

中国景気が今後、持ち直し期に入るとみられるため、中国株式市場は上昇基調を維持しよう。

中国のIT7と米国のマグニフィセント7

中国IT7と米国マグニフィセント7の相対株価

香港ハンセン指数の上昇過程では、情報関連銘柄が市場を牽引。特に、ハンセン指数時価総額の約3割を占めるIT企業7社(アリババ‹09988›、テンセント‹00700›、百度‹09888›、JD.コム‹09618›、美団‹03690›、小米‹01810›、網易‹09999›、以下「中IT7」)の株価が上昇した。この中IT7は、米国株式市場を牽引する「マグニフィセント7(注)(「荒野の7人」のリメイク、以下「米M7」)と比較できよう。米M7の業種は検索エンジン、携帯電話メーカー等様々であるが、「卓越した技術力を背景に世界で市場シェアを拡大している」という共通点を持つ。中IT7も各種インターネット関連サービス、携帯電話など様々な業種の企業で構成され、「卓越した技術力を背景に」中国だけでなくアジアを中心とした海外でもシェアを拡大している。

(注)グーグル(アルファベット、GOOGL)、アップル(AAPL)、メタ・プラットフォームズ(META)、アマゾン(AMZN)、マイクロソフト(MSFT)、テスラ(TSLA)、エヌビディア(NVDA)


株価については、米国では23年には米金利のピークアウト期待と堅調な米国経済を背景に急上昇したことから、成長株である米M7 の株価が一段と上昇。一方、中IT 7の株価は下落が継続。中国の不動産問題を背景に中国株式市場が下落したことに加え、中国政府によるIT企業に対する規制強化懸念が背景として挙げられよう。しかし、足もとでは、中国景気の持ち直し期待、政府による不動産対策強化などを背景に中国株式市場が回復しつつある。特に、今年の「政府活動報告」では政府が科学技術の刷新を重視。政府はIT企業との協力が必要なため、規制強化に対する懸念が後退し、海外からの投資資金が中IT7へ戻りつつあるようだ。

中国のIT7は割安

中国IT7と米国マグニフィセント7の増益率

中IT7の業績は米M7 にも劣らない。20年11月のアリババ金融子会社アントの上場延期以降、政府がIT企業への規制を強化したため減益となったものの、それ以前は堅調な業績を維持していた。また、規制強化が一巡したとみられる23年は7社合計の収入は前年比7%増、純利益は同2%増と3年ぶりの増益となった。今期はコスト削減努力等もあり、同31%増益が見込まれる(米M7 の今期の予想増益率は同27%)。

中IT7は大幅増益にもかかわらず、株価は未だ回復しておらず、アリババや美団は高値から75%、百度やJD.コムは72%低い水準にある(5/24時点)。このため、中IT7の予想PER単純平均は18.6倍と、米M7の40.1倍の半分以下に留まる。米M7 平均の1/3以下に留まる銘柄もあり、非常に割安と言えよう。

中国IT7と米国マグニフィセント7の比較

中IT7の株価が軌道修正の可能性も

米国は中国に対し14ナノ以下の先端半導体技術の輸出規制を強化し、中国では先端技術の開発が難しくなっている。しかし、①中国は既存技術を駆使し既に7ナノ半導体の生産を開始し、今年中に5ナノの生産も始めるようだ。また、②中国政府は昨年、「国家データ局」を開設し、重要度が増しているデータの効率的利用やデジタル経済の推進を牽引する。更に、中国は14億人の人口を抱え17年以降は実質ベースで世界最大の市場である。中長期的に中国や中国IT企業が一方的な負け組になる可能性は低いと考える。

IT銘柄は外国人投資家の保有比率が高く、彼らが中国市場に戻れば、株価が上昇しやすいだろう。中国株式市場は一旦底打ちをしたとみられる。足もとで外国人投資家が中国株式市場へ戻りつつあり、それに伴い中IT7の低PERも軌道修正される可能性が高まりつつあると考える。

(投資情報部 白岩CFA)

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