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今月の市況見通し7月の市況見通し

香港市場

【6月回顧】ハンセン指数は一時22,000pt回復

香港市場は、ネット規制への懸念後退や中国での経済活動再開などが好感され、月初から上昇基調が続いた。ハンセン指数は8日に22,000ptを回復し、終値で4月6日以来約2カ月ぶりの高値を付けた。その後、米金融引き締め加速懸念を嫌気した米株安と利益確定売りに抑えられ、大きく下落する場面も見られたが、根強い政策期待や需給改善などで、月後半は下値の堅い展開となった。

個別銘柄では、新車購入刺激策と5月の新車生産・販売の復調機運が好感され、BYD(01211)や理想汽車(02015)など自動車株が買われた。

【7月見通し】上値を試す展開か

予想レンジ ハンセン指数:19,500~23,000pt

ハンセン指数

7月の香港市場は、上値を試す展開か。

米FRBは7月の会合で0.50%~0.75%の利上げを決定する公算が高く、引き続き海外動向には注意が必要だ。半面、「中国株には強気」との見解を示す外資系金融機関が増えており、海外勢による香港株へのエクスポージャーの拡大に期待したい。また、中国本土マネーの流入継続も見込まれ、需給改善は継続する見通し。

バイデン米大統領は6月18日、中国の習近平国家主席と近く会談する意向を示した。対中制裁関税の引き下げなど前向きな進展への期待は根強い。

1日は香港特別行政区成立記念日で休場となる。


(6/21記:東洋証券亜洲有限公司 キョウ)

中国市場

【6月回顧】上昇基調、上海は3,300ptを回復

6月の中国市場で各指数は右肩上がりの展開となった。上海総合指数は15日に約3カ月ぶり高値となる3,358ptまで上昇。深セン成分指数も20日に12,587ptまで買われた。中国の景気回復期待や政策支援などが後押し材料。海外投資資金の買いも膨らんだ。月初から21日までのストックコネクト経由の買越額は478億元に達しており、5月の168億元を大きく上回っている。セクターでは国策関連の新エネ分野への物色が目立った。また、1日当たり売買代金(上海+深セン)は21日まで8営業日連続で1兆元超を記録。流動性は潤沢な状態が続いている。

【7月見通し】上昇一服からの高値もみ合いか

予想レンジ
上海総合指数:3,150~3,450pt
深セン成分指数:11,500~13,500pt

上海総合指数

7月の中国市場で各指数は高値圏でのもみ合いとなりそうだ。上海総合指数は3,350pt前後で売り買いが交錯すると見られる。米国による対中規制緩和への期待感を背景に海外資金の流入がさらに加速しそう。一方、上海の都市封鎖などの影響から4~6月期の経済指標(7/16発表)が伸び悩めば、景気後退感が意識され売り圧力が強まる動きもあろう。

月後半から本格的に始まる決算発表を機に業績相場の側面も見られよう。車載電池業界の好況が続く中、好業績が期待される負極材最大手の上海璞泰来新能源科技(プータイライ、603659)に注目したい。


(6/21記:上海駐在員事務所 山藤)

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