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中国からの便り

第192回:「ダイナミックゼロ」コロナ政策を堅持する香港政府

検査所に並ぶ香港の人々。

年明けから香港で新型コロナウイルスの「第5波」が襲来している。厳格な入境規制などによって香港は21年末まで域内感染ほぼゼロが続いていたが、キャセイパシフィック航空のクルーが自宅での医学観察期間中に規定に違反して外出し、レストランで彼を感染源とした感染者が確認されたことをきっかけに、市中感染が広がった。

新型コロナの感染拡大を受け、香港政府は幼稚園・小学校における対面授業の停止、公務員の在宅勤務などの措置を取った。域内感染をいち早く抑えるため政府は感染者の早期発見や感染経路の究明に努めており、感染者が出たマンションは直ちにビルごと封鎖されるほか、濃厚接触者は政府指定の強制検疫施設に移動させ、2週間の強制隔離を強いられる。職場で感染者が1人でも出たら、同じフロアで出社する全社員が濃厚接触者として強制隔離される可能性があるため、香港現地法人は旧正月前から従業員を2つのグループに分け、半数ずつを隔週で交代出社させる体制に移った。

感染者が急増したため、各地区で設置される検査施設には早朝から多くの人が殺到し長い行列ができた。筆者の友人は、自宅のマンションで感染者が確認されたため、強制検査が求められ、寒い冬の屋外で3時間以上も列に並ぶ辛い経験をしたようだ。もっとも、もっと大変なのは、濃厚接触者に特定されることだ。特定されると、例えPCR検査で陰性が判明しても、政府指定の検疫施設で 2週間の強制検疫を受けなければならない。

ただ、厳格なコロナ対策が講じられているにも関わらず、香港の域内感染は拡大の一途をたどった。感染者の急増は政府の対応能力を大きく超えた。特に医療提供体制がひっ迫し、病院と政府の療養施設は感染者を収容しきれず、自宅療養を強いられる感染者が急増した。しかし、大抵の香港人の住居は非常に狭く、独立した環境を整えることがほぼ不可能であるため、同居する家族も感染してしまうことが多い。

香港政府は2月8日、感染拡大防止措置のさらなる強化に動き出した。2月10日から公共の場所での集まりは2人まで、自宅など私的な場所での集まりは2組の家族までに制限され、宗教施設、美容室・理髪店を2月23日まで一時閉鎖した。また2月24日から、デパート・スーパー、宗教施設や美容室・理髪店などを利用する際には、ワクチン接種証明書の提示が求められた。筆者はワクチン接種を忌避していたが、日常生活ができなくなるため、ギリギリの23日に第1回目のワクチンを接種した。事業者がワクチン接種を拒否した従業員の解雇を認める法改正も進められており、今後香港のワクチン接種率は大きく向上することになろう(2月21日時点、第2回目の接種率は76.0%)。

中国の習近平国家主席は2月16日、コロナ感染を抑えるために「必要なあらゆる措置を講じよ」と香港政府に指示した。香港政府は、全市民に強制検査を実施する方向で動いているようだ。一方、欧米では新型コロナと共存する「ウィズコロナ」が主流となっている。域外との人・モノの流れが制約されても、完全にストップすることができないため、香港の「ダイナミックゼロ」コロナ政策を堅持できるかどうかは疑問視されている。

筆者は、できるだけ早くコロナ感染が収束し、安心して暮らしていきたい。ただただ、海外旅行を楽しめる時が早く来ることを願う。

(東洋証券亜洲有限公司(香港現地法人) 黄 蘊姸)

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