FOMCでは経済見通しの変化に注目したい
12/16~20の米国株式市場は、確りの展開を想定。
S&P500は年初から上昇を続けており、12/6に最高値を更新している。恐怖指数と呼ばれるVIX指数は同日に12pt台をつける場面があり、投資家の不安心理の高まりを示すとされる20ptを下回る水準から一段の低下が続く。トランプ次期政権への期待が投資家の不安を上回っているようだ。
12/17~18にFOMCが予定されている。その政策判断となる11月の雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比+22.7万人とストライキやハリケーンの影響で落ち込んだ10月からの回復が確認できる内容だった。もっとも、働き世代の労働参加率の低下を伴いながら失業率は上昇している点から労働市場のスラック(主に労働市場において、仕事をする意思や能力があり、就職活動をしているにも関わらず仕事に就けない人が多い状態)が進んでいると見られ、市場がFOMCでの利下げを織り込む一因となっているのだろう。また、12月のFOMCでは四半期に一度の経済見通しが発表される。米国では好調な経済指標が続いているため、前回(9月)と比べ来年以降の見通しに変化があるのかという点をパウエル議長の発言とともに注目したい。
米個人投資家協会(AAII)が12/5に発表した週間調査によると、「強気」の割合は前週から11.3%pt上昇し48.3%となった。今後6カ月間に株価が下落すると予想する「弱気」の割合の30.7%を大きく上回っている。米国の個人投資家は当面の株式相場に対して強気姿勢のようだ。
(12/11記 投資情報部 岩井)