決算発表が本格化し個別銘柄の物色が活発になりそう
4/15~19の米国株式市場は、決算内容を手掛かりにした個別銘柄の物色が活発になると予想する。
4/10発表の3月CPIは前年同月比3.5%と前回(同3.2%)から加速し、FRBの早期利下げ観測が後退した。投資家のリスク回避姿勢が強まることが予想されよう。
決算発表が本格化し始めるが、景況感の改善が伺えることから良好な景気と株高効果による堅調な業績が見込める金融セクターに目を向けたい。個別銘柄では4/18に決算発表予定のネットフリックス(NFLX)に注目か。前回の決算では、3四半期連続で増収増益を確保し、会員数の増加幅も4Qとして過去最高だっただけに市場の関心を集めそうだ。
中東情勢の緊迫化によって原油価格が上昇している。WTI原油先物の5月物は昨年10月以来の高値を付けている。地政学的リスクやインフレ再燃の懸念が高まる可能性があるため原油などの資源価格の上振れに警戒が必要だ。また、安全資産とされる金価格も上昇しており、中東情勢を巡る不透明感が続くならば更なる高値更新もあり得よう。
米商務省は8日、半導体世界大手の台湾積体電路製造(TSMC)が米アリゾナ州に建設する新工場に最大66億ドル(約1兆円)の補助金を支給すると発表した。同社のアリゾナへの総投資額は650億ドルに増え、約1割を米政府が助成する。バイデン大統領は8日、一連の投資で「30年までに世界の最先端半導体の20%が生産されるようになるだろう」と述べており、米国の半導体供給網は拡大に向かいそうだ。
(4/11朝記 投資情報部 岩井)