引き続き戻り余地を試す展開か
10/31~11/4の米国株式市場はビッグテックの決算は不安が残るが、S&P500で見れば決算は概ね順調で戻りを試すか。
11/1~2にFOMCが予定され、75bpの利上げと予想する。FFレート先物市場も既に75bpの利上げを織り込んでいると考える。またFOMC後の会見で12月の利上げ幅に関して何かしらの示唆がある可能性もありそうだ。仮に75bpの利上げが示唆された場合、一時的に懸念材料として受け止められる可能性はあるが、FFレート先物が半分程度織り込んでいることや今回の利上げの最終到達水準はある程度見えてきたと考えられるため、影響は限定的と見る。
また10/25発表のアルファベット(GOOGL)、マイクロソフト(MSFT)の決算発表は不調と受け止められ、10/25の引け後の時間外で大幅に下落。その他のビッグテックの決算にも不安を残す内容か。テキサスインスツルメンツ(TXN)も自動車向けは堅調だが、産業向け等は弱く、キャンセルも出ていると発言しており、不安感を残すものとなった。ただリフィニティブの集計(10/25時点)によれば、S&P500構成銘柄の内129社が決算発表を終え、74%の企業が利益予想を上回っている。全体では概ね順調な内容と思われる。
11/8には中間選挙が予定されている。民主党の敗北の可能性が高く、エネルギー政策などに修正が入る可能性があると考える。特にインフレ抑制法案への共和党からの支持票はなく、議会を通じての環境政策促進は困難になりそうだ。その他、国防関連は共和党大統領時代の方が国防予算は増加傾向にあり、議会が共和党多数になった場合、国防予算の優先順位が上がる可能性もありそうだ。加えて、ロッキードマーチンの受注残の増加もあり、物色が進みそうだ。
(10/26記 投資情報部 藤本)