【日本株投資戦略】日経平均の高値更新はゴールではなく、新たなスタートと
3/4~8の日本株式市場は、確りの展開を想定。
日経平均は2/22、前日比836円52銭(2.19%)高し、39,098円68銭で取引を終了。終値ベースで89年12/29に付けた最高値(38,915円87銭)を34年2カ月ぶりに更新した。多くの人々の記憶に刻まれたバブル期の象徴的な高値を超えたことは、内外の投資家に日本が大きく変化していることを意識させるイベントになったと考える。日経平均の高値更新はゴールではなく、新たなスタートと捉えるべきか。
年初来の上げピッチは急だが、過度に懸念する必要はないだろう。日本株が買われる背景には、賃金と物価の好循環が見込まれること、堅調な企業業績やガバナンス改革といった要因があると考える。
89年末の日経平均の予想PERは62.58倍(QUICK予想)に対し、足もとのそれは16.59倍(同、2/27時点)となっており、割高感はないと思われる。短期的には達成感から利食いに押される場面もあろうが、そこは買いの好機と捉えたい。買えていない投資家は多いとみられ、下げは一時的か。
日経平均の最高値更新で今後はTOPIXの高値更新に注目が集まろう。ちなみに、TOPIXの史上最高値は89年12/18に付けた2,884.80ptで、現在の水準(2,674.95pt、2/28時点)から、それなりの開きがあると言えよう。
IPO(新規上場)が3月下旬から増加する見込み。IPOスケジュールを見ると3/21~29の間に15社が東証グロース市場を中心に新規上場予定(2/28時点)となっている。新興市場の需給に与える影響に留意したい。
(2/28記 投資情報部 大塚)