【世界市場の見通し】日本が確り、米国は底堅く、中国は堅調推移か
4/10~14の世界市場では、日本が確り、米国は底堅く、中国は堅調推移とみる。
日本株式市場は、確りの展開を想定。日経平均は直近安値(3/16)を底に切り返し、3月末には28,000円の大台を回復。株価水準が一気に上昇したことで投資家の押し目買い意欲が強まったと考える。変動率は欧米の金融システム不安前の水準近辺まで低下。今後は東証の資本効率改善要請等、企業の変化を評価する流れになろう。
米国株式市場は、底堅い展開か。米ISM製造業景況指数(4/3)と求人件数(4/4)が冴えない結果となり、4/12発表予定の米3月CPIが多少上振れたとしても、景気不安から利上げ期待は高まりにくいとみる。利上げ停止は近い、との見方から米10年債利回りは低位安定が続き、株式相場を下支えか。4月半ばから本格化する決算への期待感も大きそうだ。
中国株式市場は堅調か。3月購買担当者景気指数(PMI)は製造業が前月比0.7pt低下し51.9となったが、非製造業は同1.9pt上昇し58.2と、約12年ぶりの高い水準となった。製造業では、3月が不調というよりは春節明けにより2月が特別高かったといえよう。新規受注では国内受注がしっかりしていると推測され、また、企業の購入量が依然多いこと等から、企業活動は回復期にあるといえよう。
(4/5記 投資情報部)
【日本株投資戦略】東証の要請は日本株を動かす大きな流れになろう
4/10~14の日本株式市場は、確りの展開を想定する。
日経平均は直近安値(3/16)を底に切り返し、3月末には28,000円の大台を回復。株価水準が一気に上昇したことで投資家の押し目買い意欲が強まったと考える。変動率は欧米の金融システム不安前の水準近辺まで低下。今後は東証の資本効率改善要請等、企業の変化を評価する流れになろう。
来週は2・8月期決算企業を中心とした銘柄の決算発表が佳境を迎える。QUICKの集計(4/5時点、全市場・全決算期)によればピークは4/14で150社が発表する予定。足もとの実績や今後の会社予想の内容に留意したい。なお、3月決算企業の決算発表は4月最終週ごろからのスタートに。
4月末にかけ新規株式公開(IPO)が続くが、欧米の金融システム不安が後退したことや個人投資家の投資意欲も強そうで、IPO市場は堅調との印象。今後も資金が回転するようであれば日本株市場の上昇に弾みを付けるものになりそうで、その動向に注目したい。
東証は3/31、市場区分の見直しに関するフォローアップ会議を開催。東証プライム市場と同スタンダード市場に上場する全上場会社に対し、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて、「現状分析、計画策定・開示、取組みの実施」を要請。できる限り速やかな対応と継続的な実施を求めた。
日本株を動かす大きな流れになりそうで、ポジティブに評価できよう。企業の前向きな取組みに期待したい。
(4/5記 投資情報部 大塚)