【世界市場の見通し】米国株が方向感を探る中、日本株、中国株がじり高の展開か
7/4~7/8の世界市場は、米国株が方向感を探る中、日本株、中国株がじり高の展開か。
日本株式市場は大台固めの展開を想定。日経平均26,000円台後半は、国内勢を中心に押し目買い意欲は強いと見るが、27,000円の大台前後の価格帯は年初から商いが多く、戻り待ちの売りが出やすい水準か。7/10の参院選で、岸田政権の基盤が固まるとの見方が濃厚で、安定政権樹立を意識する展開か。小売やサービスなど国内消費関連企業の3~5月期決算発表が始まるタイミング。物価高等が影響も行動制限緩和が業績を下支えか。百貨店では高額商品が好調とのこと。
米国株式市場は、方向感を探る展開か。6月末のリバランス通過後も買いが継続するか注目。7/6発表の6月のFOMC議事録では75bpの利上げ決定までの経緯に注目。ミシガン大学消費者マインドのインフレ予想が速報値から鈍化したことで、市場の一部では利上げペース鈍化への期待があり、それが現実的なものかを議事録の内容から見極めたい。
中国株式市場は、本土市場は徐々に上値が重くなる一方、香港市場はボラティリティを伴うが、上昇基調を維持か。中国の新型コロナ対策は奏功しつつあり、上海の新規感染者数はゼロとなった。外国人入国者への隔離期間等の制限緩和も発表している。経済指標では6/30発表の製造業・非製造業PMIが共に50を上回った。景気回復は着実に進んでいるもよう。ただ株価は急落前の水準まで近づいており、利食い売り等も散見されると見る。
(6/30朝記 投資情報部 藤本)
【日本株投資戦略】日銀短観や小売り決算で景況を確認したい
7/4~7/8の日本株式市場は、大台固めの展開を想定する。
外部環境の改善等を背景に騰勢の強まりが期待されるところか。日経平均26,000円台後半は、国内勢を中心に押し目買い意欲は強いとみる。その一方で、27,000円の大台前後の価格帯は年初から商いが多く、戻り待ちの売りが出やすい水準と言えそうで、それなりに日柄が必要とみる。
7/10の参院選に関しては、景気対策への期待が高まる場面がありそうだ。また、各種報道からは岸田政権の基盤が固まるとの見方が出来そうな気配に。今後の安定した政権運営を先取りする動きもあろう。
7/1に日銀から6月調査の短観が発表される予定。業況判断指数(DI)の予測中央値(QUICK集計、6/23時点)は大企業・製造業が12で前回3月調査から2%ptの悪化、その一方で大企業・非製造業は13と同4%ptの改善が見込まれている。製造業は半導体不足や中国の都市封鎖による供給制約が発生したことや、ウクライナ情勢の混迷を背景に資源価格などが高騰し景況感を押し下げたとみる。非製造業は新型コロナの感染者数の落ち着きや経済活動の再開を背景に、サービス業を中心に景況感が改善すると考える。
小売やサービスなど国内消費関連企業の3~5月期決算発表がそろりと始まるタイミング。物価高等を背景に厳しい内容も一部で予想されるが、行動制限が緩和されたことで、全体的には消費活動が活発になったと考える。ちなみに、足もと百貨店の売上は高額品が好調とのこと。
(6/29記 投資情報部 大塚)