【世界市場の見通し】日米中共に不安定ながらも、改善の兆しを見出す展開か
5/2~5/13の世界市場は、日米中ともに市場は不安定ながらも徐々に改善の兆しを見出す展開を想定。
日本株式市場は、不透明な外部環境を受けて値幅を伴いながら、落ち着き処を探る展開を想定。事前に報道等を通じて政策変更に関するアナウンスをFRBが行なってきたことで、金融政策変更に関しては相当程度織り込みが進んだと考える。FOMC通過後は警戒感が一旦後退し、見直し買いが入る可能性もあると考える。決算は5/13が山場だが、期待は事前に高まりにくく、失望感も限定的か。
米国株式市場は警戒された5/3~4開催予定のFOMCが通過し自律反発の展開か。市場では既に3~4回連続での50bpの利上げを織り込みつつある状況(4/27時点)。声明文やパウエルFRB議長の会見から75bpの可能性が低いと判断されれば戻りを試すと考える。5/11のCPIで中古車・トラック価格の下落継続や住宅価格の伸びの鈍化が確認されれば、CPIの伸びは鈍化しリスクオフに傾いた市場心理も多少改善しよう。
中国株式市場は不安定な動きの中、落ち着き処を探る展開か。上海市の新型コロナ感染拡大による都市封鎖の影響で、中国の4月製造業・非製造業PMIは低下が予想される。一方、上海市の新規感染者数にはピークアウト感もある。北京市等に都市封鎖が広がる可能性は懸念されるが、労働節連休明けに一部経済活動再開の動きが伝われば、市場が素直に好感する場面も想定しておきたい。
(4/27記 投資情報部 藤本)
【日本株投資戦略】値幅を伴いながら、落ち着き処を探る展開を想定
5/2~5/13の日本株式市場は、不透明な外部環境を受けて値幅を伴いながら、落ち着き処を探る展開を想定する。
4/29からGWがスタートする。よって、5月第1週の立ち合いは5/2と5/6の2営業日のみに。その間、5/3~4には重要イベントである米FOMCが開催される予定。これまで米金融引締めへの警戒感が日米株式市場の下落要因になってきたと思われるだけに、市場参加者の注目を集めよう。
もっとも、事前に報道等を通じて政策変更に関するアナウンスをFRBが行なってきたことで、金融政策変更に関しては相当程度織り込みが進んだと考えられよう。よって、米FOMC通過後は先行きに対する警戒感がいったん後退し、アク抜けとなる場面も想定されよう。これまで米長期金利の上昇でバリュエーションの高いグロース株が売られやすい状況であったと思われるが、一部見直される銘柄もありそうだ。
決算発表は5/13のピーク(1201社、QUICK予想、全決算期)に最大のヤマ場を迎える。現状、ウクライナ情勢や原材料費の高騰、中国のコロナ感染問題など不透明要因が多く、会社側が示す業績予想は保守的なものになる見込み。よって、見通しに対する期待が高まる状況にはなく、失望することもないだろう。中長期でみれば買い場となるのではないか。
GWに関して言えば、まん延防止等重点措置が解除されたことで、一部行動制限が緩和されることから人の動きが活発化しそう。個人消費に関連する銘柄の動向に注目したい。
(4/27記 投資情報部 大塚)