【世界市場の見通し】日米は決算を意識か。中国株は落ち着き処探るか
4/11~4/15の世界市場は、日本株は値固めの様相、米国株は上値の重い展開、中国株は落ち着き処を探る展開を予想。
日本株市場は外部環境を睨みながら、決算モードに徐々にシフトする展開を想定。ウクライナ情勢は不透明要因だが協議が継続する限り波乱要因とはならないと考える。4/8に安川電(6506)の決算が発表予定。ウクライナ情勢を切っ掛けとした商品高などが製造業の業績にどのような影響を及ぼしたかを予想する上で、重要な手掛かりとなりそうだ。
米国株市場は金融機関の決算や米CPIの発表が予定され上値の重い展開か。S&P500は景気拡大期の逆イールドの初回発生後1年程度時間をかけ高値を更新することも多く、本格的なピークアウトは先と考える。金融機関の業績予想は低めで先回り買いは期待できないが、好業績には素直に反応すると予想する。
中国株市場は、落ち着き処を探る展開か。4/5に解除予定だった上海の都市封鎖は当面市内全域で外出制限を続ける方針となり、感染状況の深刻さが明らかとなった。上海は中国のGDPの3.8%(2021年)を占めている。長期化する場合、+5.5%の経済成長目標実現のために景気刺激策が打ち出される可能性もあり注目か。また米上場のADRに関して中国証券監督管理委員会等が事実上の対米譲歩案を打ち出した。米国の反応が読めない面もあり注意も必要だが、戻りを試すことも期待できそうだ。
(4/6記 投資情報部 藤本)
【日本株投資戦略】業績の先行きを見極めたいとする投資家が増えよう
4/11~4/15の日本株式市場は、外部環境を横目でにらみながら、徐々に決算発表モードにシフトする展開を想定する。
ウクライナ情勢については、依然としてリスク要因であり先行きは不透明だが、ウクライナとロシアの協議が継続する状況であれば、波乱要因にはならないとみる。
4/8に発表予定の安川電(6506)の決算で、23年2月期通期予想への関心が例年以上に高まることになろう。ウクライナ問題をきっかけに世界情勢が急激に変化し、商品価格の上昇や円安が企業の収益環境に大きな変化をもたらしたと思われる中、2022年度の製造業の業績を予想する上で重要な手掛かりになりそうだ。おそらく、企業の業績見通しは例年以上に慎重なものになると見込まれ、注意が必要か。
なお、来週は2・8月期決算企業を中心とした銘柄の決算発表が佳境を迎える。QUICKの集計(4/6時点、全市場・全決算期)によればピークは4/14で141社が発表する予定。足もとの実績や今後の会社予想の内容に留意したい。
東証マザーズ指数は3/29~4/5まで6営業日続伸した。4/5には一時843.33ptまで上昇し、1月中旬以来の高値を付けるなど堅調な推移に。もっとも、200日移動平均からの下方乖離率は17.83%(4/6時点)であり、日経平均の3.11%(同)に対し大きく出遅れている。修正余地がありそうだ。
(4/6記 投資情報部 大塚)