【世界市場の見通し】世界市場はまちまちの展開か
11/22~11/26の世界市場は日中が方向感を探る中、米株が確りの展開か。
日本株市場は値固めの展開を想定する。国内企業の決算発表が一巡したことで、内外の株式市場や経済動向等をにらみながらの動きとなろう。日経平均30,000円がやや重たい印象だが、トヨタ(7203)、東エレク(8035)といった主力株の一部が上場来高値を更新するような相場環境であることを考慮すれば、弱気になる必要はないだろう。
米国株市場はじり高の展開か。11/20頃にFRB議長の人事が発表される予定。パウエル議長続投が有力視されるが、ブレイナード理事の可能性も残る。ブレイナード理事はパウエル議長よりもハト派とされ、株式には支援材料か。仮に続投でも悪材料視される可能性は低いだろう。週末にはブラックフライデーも控えており、小売関連も物色されそうだ。今年は小売業者による輸入量激増が予想され、物流問題の原因の一つと考えられる。旺盛な需要が景気を牽引か。
中国株市場は手がかり材料難で方向感のない展開か。半導体不足や電力不足に改善が見られ、市場心理は徐々に改善していくものと考える。半導体不足解消に伴い自動車生産のマイナス幅が縮小している。懸念される住宅市場は10月の新築住宅販売が減少も、週ベースでは一部の都市で下落幅が縮小している。オンラインの米中首脳会談も友好ムードが演出され前向きな一歩と考える。
(11/17記 投資調査部 藤本)
【日本株投資戦略】主力株の一部が上場来高値を更新するような相場環境
11/22~11/26の日本株式市場は、値固めの展開を想定する。国内企業の決算発表が一巡したことで、内外の株式市場や経済動向等をにらみながらの動きとなろう。日経平均30,000円がやや重たい印象だが、トヨタ(7203)、東エレク(8035)といった主力株の一部が上場来高値を更新するような相場環境であることを考慮すれば、弱気になる必要はないだろう。
日経平均のバリュエーションに割高感はないとみる。緩和的な金融政策が維持され、財政政策がまさに強化されようとする中、押し目は買いと考える。
各種報道によれば11/19に経済対策が閣議決定される見込み。コロナ下ではあるが、経済活動は正常化する方向にあると思われ、対策の力点は「成長」に置かれるべきか。ただ、メディアで話題になるのは18歳以下の子どもへの10万円相当給付など「分配」に関するものが多い印象で、株式市場においても対策の評価はそれ程高まっていない様子。もっとも、今後改めて大学ファンドの創設やデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進など、「成長」を評価する場面になると考える。
内閣府が11/15発表した2021年7~9月期の実質GDP速報値は前期比年率で3.0%減と2四半期ぶりにマイナス成長となった。もっとも、9月末で緊急事態宣言等が解除され個人消費の増加が予想されること、大手自動車メーカーが生産回復を見込んでいること等から、7~9月期のマイナス成長は一時的なものと考えられよう。
(11/17記 投資調査部 大塚)