【世界市場の見通し】日米中ともに方向感を探る展開か
8/23~8/27の世界市場は、日米中ともに方向感を探る展開を想定する。
日本株は、落ち着きどころを探る展開を想定する。週初は8/22投開票の横浜市長選挙の結果によっては波乱する可能性がありそうだ。その後は米ジャクソンホールの会合(8/26~28)を控え、様子見気分が強まる場面も。
米国株はジャクソンホールの会合を控え警戒感が高まる場面もありそうだ。FRBメンバーは年内テーパリングを示唆する発言が多く、パウエル議長の発言にも注目か。ただ失業者数や労働参加率の観点から、引き続き労働市場には改善余地があると考える。追加失業給付打切りの影響も確認する必要がある。よって、年内テーパリング開始の場合でも実際の開始時期は12月と予想する。
中国株は神経質な展開か。中国株の軟調さの原因には、①豪雨やロックダウンによる経済減速、②インターネットなどへの競争規制があると考える。ただ、①に関しては一過性のもので、②は以前から独占禁止強化の方向にあり、内容自体に真新しさがないと考える。ディディ(DIDI)や教育業界への措置で神経質になった海外投資家が真新しさのない②の措置等に過剰に反応したものと考える。
(8/19記 投資調査部 藤本)
【日本株投資戦略】投資という観点からは、押し目は買い場と捉えたい
8/23~8/27の日本株式市場は、落ち着きどころを探る展開を想定する。週初は8/22投開票の横浜市長選挙の結果によっては波乱する可能性がありそうだ。その後は米ジャクソンホールの会合(8/26~28)を控え、様子見気分が強まる場面も。
デルタ株の流行を背景に、世界的に新型コロナの感染拡大への警戒感が強まる状況か。もっとも、欧米を中心に海外の株式市場は高値圏にあり堅調推移となっている。
感染拡大局面にあっても堅調な欧米株と日本株の違いの要因は、ワクチン接種率の差であろうか。そうであれば、今後日本国内でもワクチン接種が進展すれば、日本株が見直される余地が大きいと思われる。菅首相は8/13の会見で、「ワクチン接種に関しては10月の初旬までに日本国民全員に2回、8割の希望する方に打てるような体制を作っている」と述べている。ワクチン接種の進展による経済活動の正常化シナリオは消えてなくなった訳ではないと考える。感染者数への株価の反応も限定的と言えそうで中長期的な投資という観点からは、押し目は買い場であると捉えたい。
内閣府から8/16に2021年4~6月期実質GDP速報値が発表された。前期比・年率換算で1.3%増となり、2四半期ぶりにプラス成長に。事前の予測(QUICKのコンセンサス)の中央値を上回った。個人消費と企業の設備投資が持ち直し、プラスに転じたことなどが寄与した。景気の底堅さが感じられる内容であったと思われる。
(8/19記 投資調査部 大塚)