【世界市場の見通し】米金利上昇に警戒も、底堅い展開か
3/15-3/19の世界市場は、引き続き米国の金利上昇に神経質になる場面も想定されるが、底堅い展開か。
米国株は落ち着き処を探る展開か。FOMCで金利上昇を牽制する可能性がある。債券市場が落ち着けば、好調な米経済を背景に押し目買いが期待できると予想。OECDは米国の経済見通しを大幅に引き上げている。
日本では春の新規株式公開(IPO)ラッシュを迎えることになる。来週以降、4月半ばまでに20社の新規上場がマザーズといった新興市場を中心に予定されている(3/11時点)。資金調達のため保有株を売却することも予想され、注意が必要か。
中国株は全人代関連の銘柄を中心に個別物色の展開か。「国家隊」と称される国有系ファンドが相場の買い支えに動いているとされ、これ以上の株価下落を容認しないという当局の意思が見受けられる。3/15から香港ハンセン指数の構成銘柄見直しが発効し、新たな投資資金の流入も期待される。
(3/11記 投資調査部 藤本)
【日本株投資戦略】日銀の金融政策の「点検」の内容に注目が集まろう
3/15-3/19の日本株式市場は、日米中央銀行の政策会合開催を意識し神経質な展開を想定する。
グロース株が軟調なことで指数は伸びきれない印象だが、バリュー株が確りになる等、投資家の物色意欲は依然として旺盛といえよう。NT倍率(日経平均をTOPIXで割ったもの)は低下基調にあり、TOPIXの強さが意識される状況か。足もと調整気味の半導体や電子部品株などは来年度以降の業績を見据えれば、押し目買いの好機と思われる。目先は下がったところをじっくりと拾う場面と考える。例年であれば時期的に3月期末接近で、昨年3月末の日経平均(18,917円)や3月月中平均(18,974円)が節目として意識されるところだが、今回は大幅に上昇していることから影響はなさそう。
日銀は3/18-19の金融政策決定会合後に金融政策の「点検」結果を発表する見込み。上場投資信託(ETF)購入方法や長短金利操作の変動幅が修正されるのでは、との事前予想もあるようで、その動向が注目される。
(3/11記 投資調査部 大塚)