今やペットを大切な家族の一員であるとの考えを持つ人も多くなってきた。新型コロナ禍でペット人気が高まっているもよう。ある統計資料では一部ペットの飼育頭数は増えているとの話もあり、ペット産業は堅調のようだ。
ペット・ペット用品を購入する機会は、多岐に渡るが、ホームセンターでの品目別の販売動向をみると販売額は近年増加傾向を示している。
経済産業省の商業動態統計によると、2020年のホームセンターにおけるペット・ペット用品の販売額は新型コロナ前の2019年に比べて8.2%増の2766億円となっており、2021年も売上高は増加していた。
総務省の家計調査でも2020年の二人以上の世帯のペット・ペット用品への支出は前年に比べ21.7%増加している。2021年は前年よりも減少しているものの、堅調に推移している。
ペット産業の更なる成長を見越して、日本企業も動きだしている。
エステー(4951)がペット市場に参入した。猫による匂いが飼い主のストレスとの同社の調査結果から、同社技術を生かした猫用のトイレを市場に投入した。
NEC(6701)は犬猫の首輪につけたセンサーが活動データを記録、その記録がAIによりメッセージとして変換され、飼い主のLINEに届くサービスを展開。活動量を記録することで健康管理も可能にしている。
ペット飼育数が増えることで、様々な事情により保護動物が増える問題も想定される。
イオン(8267)はグループ会社イオンペットで保護犬猫の譲渡施設を運営。保護動物とふれあう機会を提供し、新たな家族の出会いをサポートしている。
人とペットがより良い環境で暮らせるように取り組む企業の動向に今後も注目したい。
(投資情報部 佐藤)