新天皇ご即位に伴う10連休に、旅はいかが
来る5/1、皇太子さまの新天皇ご即位に伴い改元が行われる。当日は祝日となり、その前後の4/27-5/6の期間は、空前絶後の10連休となる。
祝賀ムードの高まりが見込まれる中で、一層盛り上がりそうなのが「旅行」だ。国内航空各社の発表によれば、国内路線(北海道や沖縄方面等が人気)と国際線(欧州やアジア圏が人気)ともに活況となっているようで、一部の調べではGW期間中の国内と海外を合わせた旅行者数は過去最高になる見通しとのことだ。
空だけでなく陸路も活況となりそう。JRグループの発表によれば、今年のGW期間の新幹線や特急列車の指定席の予約が前年比6割増えた模様(18年は同1割増だった)。
さらに力強い「インバウンド」
令和最初のGWでの旅行需要のもうひとつの起爆剤となりそうなのが、増加傾向が続く訪日外国人観光客(インバウンド)だ。ある航空会社によれば、「訪日需要で中国路線の予約率が高かった」とのことだ。
日本政府観光局(JNTO)によれば、2018年の訪日外客数(累計)は前年比8.7%増の約3119万人となり、少なくともアベノミクス開始以降過去最高を更新した。アベノミクス直前の2012年と比べても3倍以上の数になっている上、今年3月時点で2012年度実績に迫る勢いだ。
牽引役となっているのが韓国・中国を中心としたアジア勢だ。2018年のアジア地域からの訪日客数は約2675万人と全体の85%程度を占め、2012年比で4倍超と最大の増加幅となっている。
もちろん、欧州をはじめ南米等、世界のあらゆる地域からの訪日需要は依然として力強く、国別では差はあれど、地域全体としてみれば、訪日需要が衰えている地域など無いといっても過言ではないだろう。
「コト消費」が促進する観光消費
かつては「爆買い」というのがインバウンドを示す言葉だったが、足もとでは変化している。体験を買う「コト消費」だ。例えば、婚礼事業者が、訪日外国人が着物で観光するスタイルの広がりに目を付けたり、アウトドアツアー事業者が日本食を楽しむウォーキングツアーや滝行等を体験できるツアーを展開している。
日本国内にもそうした動きはあるようで、例えば東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドの業績拡大の背景にはコト消費を追い風とした地方からの来場者増もある模様。
来る令和は、「グローバルでありながらドメスティックなインバウンド-アウトバウンドの時代」とも形容できる時代になるかもしれない。
主な関連銘柄(銘柄略称)
主な関連銘柄としては、オープンドア(3926)、楽天(4755)、ロゼッタ(6182)、JR東海(9022)、ANA(9202)などが挙げられよう。
(マーケット支援部 山本)