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中国株マーケット情報過度な中国懸念の後退を見込む

9/4~8の中国株式市場は確りの展開を見込む。

中国最大の不動産会社であった碧桂園(02007)の債務不履行を契機に不動産懸念が高まっていたが、住宅取引規制の緩和等を背景に新築住宅販売床面積の伸び率に下げ止まりの兆しが見える。8月末前後に発表予定の8月の月次販売動向は住宅販売の下げ止まりを示すとみられる。

また、足元では企業の1~6月決算の発表が相次ぐ。不動産大手の恒大集団(03333)は330億元(約6600億円)の巨額純損が続くなど、不動産会社の決算は振るわない。一方、BYD(01211)は1~6月の自動車販売台数が前年同期比で約2倍、純利益は3.0倍に拡大。同程旅行(00780)は活発な旅行需要を背景に純利益が同3.1倍、海底撈(06862)は外食需要の高まりに加え、店舗管理の強化等により純利益が同31倍となった。また、8/27に発表の7月の鉱工業部門税前利益は前年同月比7%減と、減少幅は1~2月の同23%減から縮小し、業績は改善しつつある。

9/7に発表予定の8月貿易統計は、元安の影響でドルベースの輸出額が下振れする可能性があり、株価が影響を受けよう。しかし、輸出数量の減少は限定的とみられ、かつ住宅販売の下振れが止まれば、足元の過度な中国懸念は後退しよう。米中関係改善の兆しもみられ、株価は目先、確りの展開を予想する。

(8/30記 投資情報部 白岩)

【紹介銘柄】

安踏体育用品(アンタ・スポーツ・プロダクツ)(香港・02020/Z4649)

◆22年のスポーツシューズ・ウエア分野の中国市場シェア(売上ベース)は20.4%で、ナイキ(22.6%)に次ぐ第2位。杭州アジア大会(23年9月開幕)によるスポーツ熱の高まりの販売後押しも期待され、近く首位に立つ可能性も高い

◆23年上半期の売上高は前年同期比14.2%増、純利益は同32.3%増。粗利益率は63.3%で、ライバルの李寧(02331)の48.8%を大きく上回った

◆製造から販売までを自社で行うDTCモデルが安踏部門売上の57.1%(23年上半期)を占め、20年の9.3%から大きく上昇。販売・在庫管理の効率アップに期待。23年6月末時点の在庫回転日数は124日で、前年同期の145日から改善

(上海駐在員事務所 奥山)

百度集団(バイドゥ)(香港・09888/Z9041)

◆クラウドサービスや自動運転など幅広い事業を手掛ける。自動運転の特許出願件数では世界最多を誇る

◆23年4~6月期は前年同期比15%増収、同43%増益。一時的な損益などを除くNon-GAAPベースの純利益は同44%増となり、市場予想を上回った

◆生成AI「文心一言(ERNIE Bot)」が発表されて以来、大きな進化を遂げており、新たな商機を広げていく見込み。また、自動運転の商業化を積極的に推進。23年2Q、自動運転タクシー・サービス「アポロ・ゴー」の利用回数は前年同期比149%増。完全無人タクシーの推進や車両のコスト低減で今後自動運転事業の収益性は大きく改善すると見込まれる

(東洋証券亜洲有限公司 キョウ)

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